現代にはうつ病にかかる人が増えていると言われています。
心の健康も体の健康と同じようにしっかり考えていきたいものです。
今回は、うつ病を発症している人にどう対応すればいいのか、克服する方法とあわせて紹介していきます。
気分が落ち込む
うつ病の症状において、最も一般的な症状の一つとして気分が落ち込む症状があります。
うつ病になると今まで明るかった人も落ち込んだ状態になってしまい、対応に困ることもあるかもしれません。
気分が落ち込んでいる人への対応のしかた
うつ病を発症し、落ち込んでいる人にはこんな対応をしてみましょう。
①無理に話そうとしない
本人があまり話したくなさそうにしている時は無理に話しかけず、聞き出そうとせず、ゆっくり見守るようにしましょう。
むやみに構うとそれが負担になってしまうこともあるので、本人が話したくないという状況になっているのなら傍で見守ってください。
傍にいるだけで安心感を感じてくれて、話したいタイミングが訪れれば話してくれるでしょう。
②気持ちに同調する
相手が今の気持ちについて話している時、それに対して反対の意見を述べたりアドバイスの様な言葉をかけるのはしないようにしましょう。
心の中を話してくれている時、そういった意見は求めていません。
気持ちに寄り添い同調してくれることで、気持ちが落ち着いて心を開いてくれます。
「辛かったんだね、大変だったんだね」
「もう大丈夫。これからはもっと自分の気持ちを聞かせてね」
など、相手に寄り添うスタンスで話しましょう。
気分の落ち込みの対策
無理をせずゆっくり心を休めてあげることが大切です。
うつ病の原因になったストレスを探し、どうすればストレスをなくすことができるかも考えて実践していきましょう。
うつ病は脳が疲れて神経伝達物質が分泌されず、気持ちが不安定になるのが原因の一つ。
薬で神経伝達物質の分泌を促し、神経伝達物質の材料になるたんぱく質豊富な食べ物を食べて「人生のロングバケーション」と考え、穏やかな気持ちで過ごしましょう。
自分を責める
うつ病になると不安な気持ちから、
「自分は役立たずだ」
「他人からの評価が気になる」
「できないことが許せない」
「迷惑をかけている」と考えるようになり、
最悪の場合は「自分はいないほうがいい」と考えるようになってしまうことも。
自分を責めてしまう人への対応のしかた
自分を責めてしまう人のタイプは、周りからの評価をとにかく気にする傾向にあります。
「できなかった」と思うことも実際はできていたり、気にするほどではないことがほとんどです。
ですから、周りは自分を責めてしまう人に対して「よくやった!」と認める姿勢で対応することで、本人も自分を責める理由がなくなるので気持ちが楽になります。
自分を責める症状の対策
うつ病になると、普通では気にならないようなことでも自分を責める気持ちになってしまいます。
でも、それはうつ病という病気によってそうさせているだけなんです。
うつ病とは「正しいこと、間違ったことの判断が難しくなる病気」という認識をしっかり持ち、穏やかな気持ちでいられるように心を休めるのが大事です。
しかし、心の病気になっている時にそうした認識が正しくできるとは限りません。
紙などに「うつ病がそういう気持ちにさせているんだ」と書いておいて、気付いた時に見ることで自身がうつ病になっていることを認め、重く考える必要はないのだと考えられる環境を作るといいでしょう。
集中力の欠落
うつ病になると本を読んだりテレビを見たり、話を聞いていても頭の中に内容が入らず理解が追い付かなくなります。
集中力の欠落への対応のしかた
集中力が低下すると仕事などで作業効率が落ちてしまいます。
ここで作業を急かしたり、怒られたりすることで気分の落ち込みや自分を責める症状にも繋がるので、うつ病になっている人は作業に時間がかかるものだということを理解してあげましょう。
そうして作業を完了できたときには、その人を認めてあげるような言葉をかけて、褒めることがうつ病を悪化させないようにするコツです。
集中力の欠落の対策
うつ病になると脳から分泌される伝達物質が減少するので、脳が正常に働かずに思考力や集中力が低下すると考えられています。
しかし、うつ病になると何も考えられなくなる=馬鹿になるということではありません。
普通なら何気なくできていたことが「何気なくできない」という状態になるので、時間をかければ通常通りできるのです。
前の自分と比較すると段違いにスピードが遅いので落ち込む原因になりますが、今の自分が対応できるスピードで目標を立て、達成を目指すことが大切です。
うつ病による集中力の低下について、下記のサイトでも詳しく掲載されていますので参考にしてみて下さい。
まとめ
心の病であるうつ病は周囲の人が対応するのも、うつ病になっている本人も自分自身の扱いが難しい状況です。
今できることを自分のペースで頑張り過ぎず、周囲の人はそれを認め気持ちに寄り添うことで症状の悪化を防ぎ、回復へ導くことができるでしょう。