本記事は、医学書などに基づき口腔外科医が執筆いたしました。

脂漏性皮膚炎という症状をご存じでしょうか?

中年層に多く、皮脂やフケが増えて、場合によっては抜け毛やAGAに発展する可能性まであるのです。

今回は、脂漏性皮膚炎が完治するまでの治療法と、顔や頭皮の正しいケアまで詳細にお伝えしていきます。

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脂漏性皮膚炎の治療法

脂漏性皮膚炎は、放置すると慢性化してしまうことがあります。

慢性化すると、一度治癒しても再発を繰り返すようになったり、重症化していったりする可能性が否定出来ません。

やはり脂漏性皮膚炎に気がついたら、放置せず早めに治療を受ける方がいいでしょう。

脂漏性皮膚炎の治療は、薬物療法が中心となります。

ステロイド剤の外用薬の投与

ステロイド剤の塗り薬やローションは、脂漏性皮膚炎に非常に効果的です。

顔や身体などの皮膚の部分に対しては塗り薬が、塗り薬を使いにくい頭皮にはローションタイプが適用されます。

ほとんどの脂漏性皮膚炎では1日1回の塗布で十分ですが、重症例だと1日2回の塗布が必要な場合もあります。

 

ステロイド剤の塗布を1〜2週間ほど続けると、脂漏性皮膚炎による皮膚の症状が軽くなってきます。

もし、1〜2週間塗り続けても効果が乏しい場合は、塗っている量が少ないか、皮膚炎の炎症の強さにステロイド剤の強さが足りていない可能性が考えられます。

抗真菌剤の投与

真菌とはカビのことで、抗真菌剤とはカビを殺すための薬です。

近年は、脂漏性皮膚炎へのマラセチアという病原微生物による影響が指摘されています。

 

マラセチアは、菌糸とよばれる極めて細く糸の様な形態の細胞列をもっているためにカビの一種とされています。

カビの菌のことを真菌といいます。

 

皮膚にカビの菌がいるというと驚かれるかもしれませんが、真菌自体は常在菌という普通に皮膚に存在する菌です。

他にもカンジダ菌という真菌もいます。

 

真菌がいることだけでは心配することはありません。

ただ、真菌が増えて真菌症となり、病気の原因となると話は別になります。

 

その真菌症の治療薬が抗真菌剤です。

抗真菌剤は、抗菌薬とは全く異なる薬です。

 

そこで、ステロイド剤だけでなく、抗真菌剤の投与も行なわれるようになりました。

抗真菌剤も外用薬タイプのものがあり、脂漏性皮膚炎に処方されるのも外用薬タイプの抗真菌剤です。

ステロイド剤とくらべて、抗真菌剤は脂漏性皮膚炎の治療効果が弱い一方、副作用が出現するリスクが低いことから、症状の軽い場合の脂漏性皮膚炎の治療の第一選択となります。

 

また、ステロイド剤外用薬を使って症状が軽くなった脂漏性皮膚炎の治療用としても使われます。

抗ヒスタミン剤の投与

ヒスタミンとは、免疫系に作用して働きかける作用のある物質です。

くしゃみや鼻水、かゆみなどのアレルギー反応の原因となっています。

抗ヒスタミン剤には、ヒスタミンの働きを抑える作用があります。

そこでアレルギー性の病気、たとえばアレルギー性鼻炎や花粉症などによく用いられます。

抗ヒスタミン剤はかゆみをおさえる作用があるので、それを用いることで脂漏性皮膚炎によるかゆみを防ぐ効果が期待されます。

ビタミン剤の投与

ビタミン剤には、皮脂の分泌を減らす効果があるといわれています。

脂漏性皮膚炎の原因は皮脂にありますので、ビタミン剤を使って脂漏性皮膚炎を起こしにくい体質に変えていくことは、脂漏性皮膚炎を予防するという観点から効果的です。

 

ビタミン剤にはいろいろな種類がありますが、ビタミンB群がいいといわれています。

顔における脂漏性皮膚炎の治療の注意点

顔面部のスキンケアをていねいにすることが大切です。

洗顔は、入浴時だけでなく、朝もする様にしてください。

 

そのとき、肌の溝に沿ってていねいに洗う様に心がけてください。

洗い終わった後は、冷たい水よりは少し温かめの水で洗い流す様にしましょう。

 

洗顔用石けんはいろいろな製品がありますが、抗菌成分の入った石けんや、抗真菌成分の入った石けんがおすすめです。

顔は紫外線に曝されている部位でもありますので、紫外線対策もしっかり行ないましょう。

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頭皮における脂漏性皮膚炎の治療の注意点

脂漏性皮膚炎をおこした頭皮のフケやかゆみは洗髪だけでは治りません。

皮膚科でステロイド剤のローションを処方してもらう必要がありますが、洗髪も治療の効果を高める上で重要な役割を担っています。

 

洗髪だけで治らないからといって、洗髪をなおざりにしていていいというわけではありません。

たとえ数日でも洗髪をしないと、頭皮に皮脂が蓄積してきます。

 

脂漏性皮膚炎の原因の1つと考えられている真菌は、この皮脂を利用して、生存・増殖していきます。

ただし、頭皮の皮脂は不必要なものではありません。

ある程度の皮脂は頭皮を守るために必要です。

適度な洗髪により、皮脂を落としすぎることなく、汚れを取り除くようにしなければなりません。

 

洗髪の回数は、基本的に毎日です。

脂漏が多い場合は、回数を増やしてください。

 

髪を洗うときは、爪で頭皮をこすらないように、手指の腹の部分で優しくマッサージするように洗いましょう。

そして、洗髪した後は、ドライヤーを使って頭皮から毛先まで十分乾かしましょう。

ステロイド剤で炎症を緩和すると同時に、洗髪も適切に行ない、真菌が増殖しにくい環境を整えることが大切です。

脂漏性皮膚炎と使用するシャンプーは関係する?

シャンプーだけで頭皮の脂漏性皮膚炎を治すことは出来ません。

しかし、シャンプーの選択が頭皮の脂漏性皮膚炎に影響することはあります。

 

脂漏性皮膚炎を起こした頭皮の洗髪には、低刺激性のシャンプーを使う方がいいといえます。

例えば以下のようなものが良いでしょう。

脂漏性皮膚炎のための99%天然由来成分シャンプー【KADASON(カダソン)】

 

一般的に販売されている石鹸系のシャンプーでもいいのですが、きちんと洗い流さなければ石鹸のカスが残ってしまいます。

石鹸カスが原因で脂漏性皮膚炎を増悪させる可能性が指摘されています。

まとめ

脂漏性皮膚炎の治療は、ステロイド剤の外用薬と抗真菌剤が中心となります。

軽症の場合は、抗真菌剤が第一選択となりますが、中等度以上の脂漏性皮膚炎の治療にはステロイド剤が必要となります。

これらの薬以外に、抗ヒスタミン剤やビタミン剤が使われることもあります。

抗ヒスタミン剤はかゆみ止め、ビタミン剤は皮脂の分泌を減らすのが目的です。

 

顔の脂漏性皮膚炎には、スキンケアや紫外線対策も欠かせません。

頭皮に脂漏性皮膚炎を起こしたときは、洗髪をしないとかえって悪化させかねないので、洗髪をきちんとしないといけません。

しかし、強すぎる洗髪は脂漏性皮膚炎を悪化させる原因にもなりますので、優しくていねいに洗うように注意しましょう。

洗髪の際に使うシャンプーは十分洗い流し、ドライヤーでしっかり乾かすようにしてください。

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