時折食欲不振に悩まされることは誰にでもあることですが、食欲不振は体からの緊急信号である場合もあります。
「ちょっと食欲がないなぁ」と感じ始めたら、症状が悪化する前にまず食事から変えていきましょう。
今回は食欲不振になる原因と、吐き気がある際の食事方法についてご紹介します。
食欲不振になる原因
まずは食欲不振に陥る主な5つの原因から見ていきましょう。
夏バテ
食欲不振の代表格ともいえる夏バテ。
暑さによる疲労、消化器官の活動低下、過剰な発汗などで夏は食欲不振が起こりやすくなっています。
夏バテは暑さばかりではなく、クーラーの当たりすぎも原因となりますので注意しましょう。
秋疲れ
夏バテのあと、涼しくなる季節でも疲れが取れず、食欲不振を引きずる場合があります。
これは秋バテもしくは秋疲れと呼ばれ、夏バテをそのまま引きずってしまったり、季節の変わり目の寒暖の激しさを原因とするものです。
秋疲れは自律神経の乱れも起こしますから、秋疲れかもしれないと感じたら心身ともにゆっくり休ませる必要があります。
活動量の低下
そもそも、食欲がわき食事を摂るというのは「エネルギーが不足している」という脳からの指令によってもたらされるものです。
しかし一日の活動量が極端に低下している状況下では、食欲がわかなくなってしまいます。
どこも体の不調はないが全くおなかがすかない、というのは運動不足が背景にあるかもしれません。
精神的なストレス
精神的なストレスが強く、自律神経が乱れてしまうと胃腸に異常を感じる方が多いようです。
精神的なストレスから胃痛を感じ食欲を失くすこともありますし、強い吐き気によって食事ができないということもあります。
加齢によるもの
高齢になってくると食欲がわきにくくなりますが、特にうつ傾向の強い高齢者は食欲不振に悩まされやすいようです。
さらに、食欲不振からくる食事バランスの乱れからミネラル不足となり、味覚障害のため食事が楽しくなくなってしまうという高齢者も多くみられます。
吐き気があるときの食事は?
食欲不振となっているとき、最もつらいのは吐き気です。
吐き気があるときは食事ができないという方も多いでしょうが、なるべく調子のいい時を見計らって次のようなメニューの食事を摂るようにしてみてください。
なお、吐き気が長く続く場合には、ただの食欲不振と思わずに病院で検査・治療を受けるようにしましょう。
かまずに食べられるもの
吐き気があるとき、よく噛んで食べるようなものはより吐き気を催してしまう原因となることがあります。
吐き気が強く食事がままならないときには、かまずに食べられるのど越しのいいものを食べましょう。
特に冷たいものであればより食べやすいでしょう。
具体的には、栄養補給のためのゼリーやヨーグルト、冷ややっこなどが適しています。
消化にいいもの
そして食欲不振時の食事メニューで重要なのは「消化にいいものである」ことです。
おかゆや良くゆでたうどん、野菜は生ではなく温野菜にするなど工夫し、消化にいい食事を心がけてください。
夏であれば、おかゆには梅干を入れると食欲増進効果も期待できます。
質の悪い油分はNG!
食欲不振時に、質の悪い油分を摂るのはやめましょう。
質の悪い油分とは、揚げてあるスナック菓子、お惣菜の揚げ物、インスタント食品などに含まれています。
これらに含まれる油分は吐き気を増進させ、消化にも良くないので胃腸の調子が戻るまでは摂取を控えるようにしてください。
まとめ
食欲不振はこれらの原因のほかにも、胆のう、脾臓、胃腸、膵臓などの疾患が原因となっていることもあります。
食欲不振意外に内臓の痛みや便の変化、微熱が続く、黄疸が出ているなどの症状がある場合には、すぐに医療機関を受診してください。