粉瘤(ふんりゅう、アテローム)の臭いの3つの原因とそれを抑える4つの対策!

粉瘤は、アテロームとも呼ぶ皮膚の下にできる袋状のものに、老廃物が蓄積した良性の腫瘍です。

悪性腫瘍のように治療の緊急性がないものですが、粉瘤はいやな臭いを発することがあり、粉瘤ができている方の大きな悩みの種にもなっています。

そもそも粉瘤が臭う原因とはどういったものなのでしょうか?

今回は、その原因と臭いの対策について分かりやすくまとめましたので、ぜひ参考にして下さい。

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粉瘤の臭いの原因

粉瘤は皮膚の下にできる袋状のものに角質、皮脂などが溜まってしこりのようになるもので、なぜ粉瘤ができるのかは原因ははっきりとわかっていません。

現段階で分かっている原因としては、このようなものが考えられます。

細菌の侵入により炎症を起こしている

粉瘤は中心に穴が開いていて、そこから細菌が侵入しやすい構造になっています。

細菌が侵入すると内部で炎症を起こし、袋の中で酸素を嫌う嫌気性菌のプロプリオバクテリウムが大量に増殖。

プロプリオバクテリウムの活動によって悪臭を伴う物質が生まれ、これが粉瘤のイヤな臭いになっていると考えられます。

 

また、細菌の炎症により粉瘤から内容物が漏れ出て来ることがありますが、この臭いが特に強く腐敗臭のような臭いが発生します。

ただ、ワキガや汗臭のように他人に気付かれるほどの臭いは発しません。

 

粉瘤ができると、つい気になって臭いを嗅いだり触ったりしてしまい、自分の中では強烈に臭い!と思っても他人も直接嗅いだりしないとその強烈さは分からないので神経質になる必要はないようです。

衛生状態が悪い

粉瘤ができると、

「潰さないように」

「なるべく触らないように」

という意識が働いて、粉瘤とその周囲の洗浄が疎かになったり、洗浄成分が残りやすくなります。

衛生状態が悪くなると、粉瘤の開口部から皮脂、垢、石鹸成分などが入り込んでさらにしこりが大きくなり、細菌も入り込みやすい状態になってしまいます。

粉瘤の臭いが気になる場合、普段きちんと患部を洗浄できているか、そして汗をかいたら、きちんと拭いているか思い出してみてください。

患部が化膿している

最初に出てきた「細菌の侵入により炎症を起こしている」の原因と似ていますが、患部が炎症を起こすと膿が出て来ることがあります。

粉瘤の中から内容物が出たり、患部がじゅくじゅくになっていると、粉瘤の中身だけの臭いにさらに膿の臭いも加わるので、気になる臭さが目立ってしまいます。

 

粉瘤が炎症しているにも関わらず適切な処置をしなかったり、雑菌の多いものを患部に触れさせてしまうと菌が入り込んで炎症が悪化し、化膿してしまいます。

ですので、炎症を起こした粉瘤の扱いには注意しなくてはいけません。

粉瘤の臭いを抑える対策

それでは、粉瘤からの臭いが気になる時や、粉瘤の臭いを予防したい時にできる対策方法をご紹介しましょう。

粉瘤そのものを取ってしまう方法から、その場をしのぐための方法まで、様々な手段があるので参考にしてみてくださいね。

手術をする(粉瘤そのものを取ってしまう)

「手術をする」というと緊張したり不安になってしまいますが、粉瘤を取り除く手術はとても簡単なもので入院の必要がなく、外来で行うことができるものです。

多くの場合、粉瘤に穴を開けて内容物を取り出し、内容物を覆っていた袋(皮膚)を取り除く手術を行います。

 

手術では麻酔を行いますので痛みは気にならないでしょう。

麻酔を注射するときに少し痛むだけで、手術中の痛みは麻酔が効いているのでほとんどありません。

 

手術時間は粉瘤の大きさにもよりますが短くて5分、長くても30分以内に終わるでしょう。

粉瘤が大きかった場合、袋を取り除いた後に皮膚を縫合する必要があるのでその場合はもう少し長く時間がかかります。

また、女性は特に気になる「傷跡」ですが、手術後はもちろん傷は目立ちますが半年から1年も経てば目立たなくなるでしょう。

アロマオイルを塗る

アロマオイルの「ティーツリーオイル」を、綿棒などに染み込ませて粉瘤に塗るだけのお手軽な対策です。

ティーツリーオイルはティーツリーという植物から抽出されるオイルで、殺菌作用が高く先住民族のアボリジニが薬として使っていたもの。

粉瘤に塗ることで、細菌感染の予防や炎症予防に効果があり、臭いをつくる細菌が抑制され臭いを対策できるのです。

 

ティーツリーオイルを塗って臭いを減らせたという人は多いですが、効果が継続するわけではないのでその場しのぎとして使うことが多いようです。

粉瘤の中身を出す

自分で粉瘤の中身を出す処置です。

製薬会社から出ている薬で、表面に穴を開けて中身を取り出しやすくするようなものもあります。

臭いのもとである粉瘤の中身を取り除くので、一時的に臭いを抑えることが可能です。

 

しかし、中身を取り除いた後に炎症を起こしやすく、再発もするので一時しのぎにしかなりません。

中身を出した後は消毒もきちんと行い、トラブルを防ぐよう気を付けましょう。

清潔にする

お風呂に入った時や体が汚れた時は、きちんと患部も洗い清潔にしましょう。

不衛生な状態にしておくと、雑菌が入りやすく炎症を起こしやすくなり、膿や炎症による臭いの発生に繋がります。

洗う時には粉瘤を潰したり刺激しないよう、タオルなどは使わず手の平で優しく洗いましょう。

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まとめ

粉瘤はとても強い臭いがあるので周囲に漏れていないかな?と心配になりますよね。

実際にはそこまで周囲に広がるほどの臭いは出ませんので、そこはご安心下さい。

しかし、こういう悩みは本人にしか分からないもの。

どうしても気になるかたは、是非こちらで紹介した対策を試してみてくださいね。

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