大人に比べると、子供って目やにがとっても多い気がしませんか?
「目やにが多いのはいつものことだから」と思っていると、中には病気が隠れていることもあるみたいです。
今回は、子供の目やにが増えてしまう8つの原因と特徴やその注意点、さらに安全な目やにの取り方についてお話していきます。
子供の目やにの原因
子どもの目やにが増えるものの原因として、次の8つの病気が考えられます。
いつもと様子の違う目やにと、それに併せて様々な症状が見られる場合には、これらの原因を疑ってみてください。
風邪
子どもは普段から大人よりも目やにが多いですが、それは子どもの目と鼻の距離が近いことも一つの原因です。
そして風邪により鼻水が増え、鼻が詰まってしまうと目も影響も受けて涙が流れにくくなり、目やにが溜まってしまうのです。
また、体内から雑菌を排除しようと涙が増えたり、雑菌による炎症を起こすことでも目やにが増えます。
アレルギー性結膜炎
さらっとした白色の目やにが見られる場合、その原因はアレルギーにあるかもしれません。
花粉やハウスダストといったアレルゲンが目に入ることでアレルギー性の結膜炎を起こしていまい、目やにの原因となるのです。
アレルギーによる症状の場合には、アレルゲンを除去しなるべく触れないようにすることが大切です。
ハウスダストが原因の場合には、常に家中をきれいにするなどの対策が必要です。
ウイルス性結膜炎
流行性角結膜炎(はやり目)といったウイルス性の結膜炎になった場合には、白い粘性の目やにがみられます。
はやり目は、感染力の強いアデノウイルスによって起こります。
瞼の裏に発疹が出来たり、重症化すると黒目に傷がつき角膜混濁になることもあります。
細菌性結膜炎
目のかゆみや充血とともに、膿のような黄色い目やにが出ているのであれば、それは細菌性結膜炎の可能性があります。
細菌性結膜炎の原因となるのは、常在菌である黄色ブドウ球菌です。
抵抗力や体力が落ちている時には特に注意しましょう。
咽頭結膜熱(プール熱)
目やにの他にのどの痛みや高熱が見られる場合、それは咽頭結膜熱、いわゆるプール熱かもしれません。
夏から秋にかけての感染が多く、ウイルスによって汚染されたプールの水を介して集団感染するという特徴があります。
はやり目と同じような症状が起こります。
麻疹
感染すると強い症状が出るはしかも、大量の目やにが出る病気です。
はしかになると、まずは風邪と同じく熱や鼻水、咳、目やにといった症状があらわれます。
発症から3日ほど経過すると、口内に白い発疹、その後全身に激しい発疹があらわれるのが特徴です。
発疹から5日程度で症状は落ち着いていきます。
ものもらい
目の病気で子供によくみられるものもらいも、目やにが多くなるという特徴があります。
ものもらいは瞼にある脂や汗といったものをだす腺に細菌が感染してしまうことで出来、細菌感染により化膿した患部が広がっていくと目やにが出てきます。
化膿した部分から排膿することで症状は良くなっていきますが、稀に重症化することもあります。
ものもらいができると、目にゴロゴロとした異物感や瞼を触れる際に痛みが出るといった特徴があります。
鼻涙管閉塞
鼻涙管閉塞は、主に新生児などの赤ちゃんに起こるものです。
新生児期に病院にて指摘されることが多いのですが、気づかずにいるとどんどん目やにが酷くなっていきます。
鼻涙管閉塞が起こっている赤ちゃんは生まれて間もなくから目やにが多く、生後6か月ごろには症状が悪化してきますが、鼻涙管閉塞の約9割は1歳までに自然治癒します。
自然治癒を促進させるために、マッサージが推奨されています。
マッサージ方法は病院で指導してもらえます。
1歳までに治癒しなかった場合には、鼻涙管放出術が行われます。
受診するのは眼科?それとも小児科?
子ども体調不良にはまず小児科を受診する方も多いと思いますが、目やにの場合には最初から眼科を受診しても良いでしょう。
特に細菌感染、ウイルス感染、アレルギーによる目やにである可能性があるのなら、眼科にて専門医に診断してもらった方が安心です。
眼科で診てもらいたい目やにの特徴は、黄色や白の粘性の目やに、さらっとした涙と変わらないような目やにです。
目やにが出たらこんなことに注意
子どもにいつもと違う目やにの症状が出ている時には、日常生活の中で以下の3点に気を付けてください。
目やにの中には、感染する恐れのあるものもありますので、家族の中でも感染を予防する意識が大切になります。
子どもの入浴は最後にする
目やにが出ている子供の入浴は、家族みんなが入り終わってからにしましょう。
お風呂のお湯から、家族にウイルスが感染してしまう可能性があります。
入浴後にはすぐに浴槽を洗ってください。
目やにはティッシュでふき取る
沢山出る目やにをふき取る時には、ハンカチやタオルではなくティッシュでふき取りましょう。
タオルやハンカチを介して、他者にウイルスを移してしまう可能性があります。
ティッシュでふき取る時には力を入れすぎると目の周りが傷ついてしまう可能性もありますので、慎重に行ってください。
タオル類は共有しない
手洗いタオルや洗顔タオル、バスタオルなどを普段家族で共有している方は、目やにの症状が落ち着くまではタオルの共有をやめるようにしましょう。
家族一人につき1枚のタオルを用意してください。
安全な目やにの取り方
赤ちゃんや子供の目やにを取る場合には、繊細な部分ですから優しく安全にする必要があります。
子供に危険がない目やにの取り方は以下の通りです。
1.手を清潔に
目やにを取る前に、手についた雑菌でさらに症状を悪化させないように手を清潔にしましょう。
手洗い以外に除菌するとなお良いでしょう。
2.ガーゼや綿棒でふき取る
滅菌されたガーゼや綿棒などで、優しく目やにを取り除いてください。
綿棒を使用する場合には、間違って眼球などに当たらないように最大限注意してください。
3.頑固な時は濡らしたガーゼ
目やにが乾いてなかなか取れない時には、ガーゼをぬるま湯で濡らし、少しの間目に当ててから目やにを取りましょう。
目やにが柔らかくなり、取りやすくなります。
4.終わったら手を洗う
目やにを取った後は、しっかり手洗いをして感染を広げないように注意しましょう。
まとめ
赤ちゃんや幼児期には目やにが多く見られますが、目やにの種類によって様々な原因が考えられることが解りました。
目やにだけではなく、目のかゆみや充血といった症状が見られる場合には、眼科にて専門医にしっかり診てもらい、適切な処置を受けるようにしましょう。