くしゃみや鼻水の症状が代表的な花粉症。
その中でも、大量の目やににお悩みの方も多いのではないでしょうか。
今回は、そんな花粉症の目やにの対策と、花粉症に効果が高いと評判の市販目薬の紹介をしていきたいと思います。
目やにが出る原因
花粉症が原因の目やにを理解する前に、目やにが出る原因についてお話しておきましょう。
目やにの出る原因には主に下のふたつの要素が考えられます。
順を追ってご説明していきます。
目の代謝によるもの
目やにのことを医学用語では眼脂と呼びます。
皮膚で言う「垢」、頭皮でいう「フケ」のような、生理的な分泌物などと一緒で、角膜などから代謝された古い細胞などがそれに当たります。
また、目に入ってきた外部からの異物を排出する際にも目やにが出ます。
ゴミやホコリ、そして女性ではアイメイクによる異物の混入も、目やにを増やしてしまう原因のひとつになるのです。
そしてコンタクトレンズの使用も、その原因のひとつです。
特にソフトタイプのコンタクトレンズは目に密着する状態になるので、瞳が酸素不足になりやすのです。
それにより涙の量が増え、結果的に目やにの量も増えてしまうのですね。
目の炎症によるもの
アレルゲンとなる花粉や、ウイルスや細菌などの異物が侵入した場合、免疫反応として目やにが出ます。
ウイルスなどの異物と伴に、それらと戦った白血球などが目やにとして排出されるのです。
花粉やウイルス、そして細菌といった異物の種類によって、それぞれ違う質の目やにになります。
あなたの目やにはどんな状態?
排出される目やにの状態を見れば、ある程度は原因が特定できます。
ここでは目やにの色別に、原因を探っていきましょう。
白色や黒色の目やに
これは普通の健康状態で良く見られる目やにの色です。
特に乾燥しているものであれば、特段に心配する必要はないでしょう。
黄緑色の目やに
黄色や緑色の目やにが出る場合は、細菌性結膜炎の疑いがあります。
目がゴロゴロしたり、充血したりしている場合はすぐに眼科での検診をお勧めします。
抗生物質の点眼薬を処方してもらえば、数日で回復するでしょう。
透明に近い目やに
特にサラサラしていたり、糸を引くような状態の目やにであれば、花粉やハウスダストなどのアレルギー性結膜炎が原因の可能性があります。
こちらは、目がゴロゴロしたり痒みが出たりします。
眼科で処方される、アレルギー用の点眼薬を使用すると治りが早くなるでしょう。
花粉症で目にあらわれる症状
目やにの状態によって、原因がある程度特定できることが分かりました。
ここでは、目やに以外で花粉症で目にあらわれる症状を確認していきましょう。
目の痒み
まずはこれですね。
目にあらわれる花粉症の症状で、一番多く見られるのではないでしょうか。
目の中や、まぶた周辺に炎症が起きることにより、強い痒みがあらわれます。
ここで強くこすったりしてしまうと、角膜などを傷つけてしまうので注意が必要です。
目の充血
花粉が眼球の表面に付着して結膜炎を起こします。
これにより白目の血管が拡張して、白目が赤く見えることが目の充血の仕組みなのですね。
涙が出る
体の防衛反応のひとつです。
目の中に侵入した花粉を外へ洗い流そうとして、大量の涙がでるのです。
他にこんな病気の可能性も
花粉症以外で、目やにが出る原因はどのようなものがあるでしょう。
ここではその他の原因を挙げてみたいと思います。
春季カタル
一口で言えば、症状が重いアレルギー性結膜炎のことです。
子供や青少年に多くみられ、春頃から夏季にわたって発症することが多いので、春季カタルというのですね。
代表的な症状は、大量の目やにに加え、充血や痒み・痛み、そしてまぶたのむくみやゴロゴロ感などです。
大人になるにつれ、症状は落ち着くと言われていますが、最近では秋や冬にも発症することがあるようです。
涙嚢炎(るいのうえん)
涙がでる涙道の一部分に涙嚢という場所があり、そこに溜まった涙が細菌感染しておこる病気です。
これにかかると涙の排出がうまくいかず、涙が大量に出てきてしまうのです。
それに伴い、目やにも大量に出てきてしまうのです。
花粉症の目やに対策
それでは、少しでも花粉症による目やにを抑えるための対策を、いくつか紹介していきましょう。
ゴーグル型のメガネの装着
まずは、花粉を目の中に入れないことが最も重要です。
普通の伊達メガネやサングラスでは、どうしても隙間から花粉が侵入してしまいます。
ここは花粉の侵入を防ぐように作られた、ゴーグルタイプのメガネが良いでしょう。
眼球を洗う
それでも花粉の侵入を完全に防ぐのは難しいですね。
そこで目に入った花粉は、眼球ごと洗浄して洗い流してしまうのがベスト。
帰宅後には、まず体や髪についた花粉をよく落として、できれば洗顔までしてしまいましょう。
ただ家庭用の蛇口では、なかなか目を洗うことは簡単ではありません。
そんな時には下のような、専用の商品に頼ってしまうほうが早いです。
花粉の季節はなるべく外出を控える
「君子危うきに近寄らず」
花粉のピークの時期に、わざわざ不要な外出をすることは避けて下さい。
できることなら、花粉は浴びないことに越したことはないのです。
外出時には、事前にテレビやウェブで花粉の飛散予報をチェックするようにしましょう。
目やにに効果の期待できるおススメの市販目薬
それではここで、花粉症の目やにに効果の期待できる市販目薬を紹介してみたいと思います。
ロート アルガード クリアブロックZ
こちらは、炎症を鎮める成分(プラノプロフェン)を最大濃度配合したという、ロートの自信作。
目やにはもとより、目の充血、かゆみ、ゴロゴロ感など、花粉症の代表的な症状を緩和させてくれるでしょう。
黄珠(おうじゅ)目薬
生薬成分を中心に、サメの軟骨などの主成分であるコンドロイチン硫酸ナトリウムなどを配合して作られたのがこの目薬です。
とても目に優しく、花粉症の諸症状以外にも、疲れ目や眼病予防にも効果が期待できます。
まとめ
花粉症の目やに対策、いかがでしたでしょうか。
まずは目やにの原因が、本当に花粉の影響なのかを正しく見極めることが大切になります。
そのうえで、今回ご紹介した対策や目薬を活用していただくのが良いでしょう。
それでも症状がひどくなる場合には、迷わず眼科で検診を受けて下さいね。