気を付けて食生活を送っていても、食あたりを完全に避けることは難しいもの。
そして食あたりには原因や重症度によって、あらわれる症状も違います。
症状が違えば、対処法もそれなりに変化してきます。
今回は、食あたりにおける様々な症状別の対処法をまとめてみましたので、いざという時の参考にしてみて下さいね。
食あたりの対処法で腹痛の場合
「お腹痛い~!」誰もが経験していることですが、食あたりのときに感じる痛みは本当に辛くて苦しいですよね。
そのような場合には、どのような行動を取るべきなのでしょうか。
何も食べないという方法
まずは胃の中をからっぽにしてみてください。
何か食べないといけないと思って、無理に食事を摂ってしまうと余計にお腹痛が強くなってしまうのです。
細菌性の腹痛(いわゆる食あたり)は、じっとしていられないほどの激痛の場合がほとんどです。
このときには、まずは絶食が一番の対処法です。
自己判断で投薬は危険
勝手に痛み止めを飲みすぎないことも大切です。
薬で痛みを抑え込んでしまうと、病院に行ったときに正確な診断が遅れることもあるからです。
仕事などでどうしても受診が遅れる場合でも、少しでも早めに医療機関で腹痛の原因を診断してもらってください。
食あたりの対処法で吐き気がある場合
食あたりの症状の中でも、吐き気が強いときには体全体にダメージが襲います。
適切な対処法を施して、一刻も早く今の症状が収まって欲しいものです。
吐き気を我慢しない
吐き気がある時には、我慢をせずにすべて吐いてしまう方が楽になります。
近くのトイレを探し、胃の内容物に含まれる原因菌などを吐き出して下さい。
吐きやすい環境を作る
「吐きそうで吐けない!」こんなにしんどいことはありませんよね。
そんなときには白湯を多めに飲んで、吐き気を感じたら思い切って吐き出しておいてください。
吐き気止めなどを飲んで、無理に吐しゃ物を抑え込んではいけません。
胃の中に原因となる菌や食物が残っている場合、完治を遅らせるだけで症状の解決にはならないからです。
そして吐き気があっても、絶飲絶食の状態を長く続けるのは危険です。
せめて大さじ一杯の電解質ドリンクなどを少しずつでも口にすることがポイントです。
食あたりの対処法で嘔吐の場合
発熱や下痢の症状がなくても、特定の食材による食あたりの場合には嘔吐だけが強く症状に現れることがあります。
そのような場合の対処法について見ていきましょう。
症状が嘔吐だけの場合
食あたりのなかでも嘔吐だけが主な症状という場合があります。
これはたいていの場合、ノロウイルス(牡蠣)が原因です。
ひたすら嘔吐の症状が出てしまいますので嘔吐が続いた後、3時間程度は飲むことも、食べることもストップさせて胃腸を休めてください。
そうすることで嘔吐は治まってきます。
脱水症状には十分に注意をする
嘔吐が激しくなると、飲み物を口にするのも辛くなってしまいます。
そして嘔吐の回数が多くなると今度は、体の中から水分が少なくなるので、脱水状態に陥ってしまうと大変です。
病院などに到着するまでの間に、少しずつでも電解質のドリンクを口にしておきましょう。
脱水症状が進んでしまうと、次には意識障害が起きてしまいます。
ここまで症状が強い場合には、救急車をすぐに呼ぶことが賢明でしょう。
食あたりの対処法として食事で気をつけること
食あたりになってしまうと、食事を摂ることにも億劫さを感じてしまいます。
しかし症状が少落ち着いた段階で、食べ物を少量だけでも口にいれることは大切なのです。
ここでは、食あたりになった時の食事についての注意点を挙げてみました。
少量を回数に分けて食べる
食あたりの時の食事は、消化の良いものを少しずつ食べることがポイントです。
健康時のようにいつもの食事量をきっちり食べてしまうと、弱った胃腸に負担をかけてしまいます。
重湯や野菜のスープなどを少しずつ摂るようにしてみてください。
しかし胃腸に負担をかけるからと言って、全く何も口にしないと脱水症状を引き起こすかもしれません。
下痢のときにこそ、水分を意識的に補給するようにして下さい。
流動食は何が良いの?
普段の生活では、なかなか健康な人は流動食を口にしませんよね。
食あたりのときには次の良なものが胃腸に優しいので、覚えておくと便利です。
・重湯
・果汁(りんごを絞ったものが特におすすめ)
・野菜スープ類(ポタージュなど)
・牛乳(人肌に温めたもの)
急に普通食に戻さない
少しずつ症状が回復しても、いきなり生ものや消化の悪いものを食べることはやめましょう。
食あたりが起きた後の1週間程度は、うどんや豆腐など口当たりの良いもので冷たくないものを食べるようにしておくと安全です。
まとめ
食あたりの原因には、とても毒性の強い細菌もあります。
「食あたりだから日にち薬」などと勝手な判断をせずに、出来るだけ早く医師に相談をして症状を和らげるようにしてください。
何か目新しものを食べた後や、自分で思い当たる食材を思い出した!と言う人は医師にその旨をなるべく伝えると、診療がスムーズになりますよ。