ノロウイルスの前兆は?潜伏期間と初期症状の対処や予防まで徹底解説!

突然お腹が痛くなったり、吐き気をもよおしたりするのがノロウイルスの特徴です。

ではこのノロウイルスに前兆は見られるのでしょうか?

今回は、ノロウイルスの前兆や潜伏期間、そして初期の症状に対する対処や予防など、早い段階で先手を打てる情報を網羅しました。

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ノロウイルスの潜伏期間

ノロウイルスには潜伏期間(感染してから発症するまでの時間)があり、24~48時間とされています。

なかには感染しても発症せず、本人も気づかないまま治癒するという場合もありますし、軽度の風邪のような症状で済んでしまう場合もあります。

潜伏期間中の感染の心配は?

潜伏期間中でも、感染力は強くはありませんが感染する可能性はあります。

潜伏期間中は本人も自覚症状がないので、まわりの人に知らないうちにうつしてしまうことがあります。

ですので、ノロウイルスが流行している時は注意が必要です。

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ノロウイルスの潜伏期間中の検査の有効性は?

ノロウイルスの潜伏期間中は24~48時間とされていますが、その間自覚症状がないので自分が感染しているのか、気になる方もいらっしゃるかも知れません。

しかし、かかりつけの医療機関に出向いても検査に対応しているとは限りません。

もし検査を受けることが出来ても、そこから検査会社に依頼する場合がほとんどですので、早くても2日、それ以上かかる事の方が多いでしょう。

ですので、もし感染していれば検査結果が出る前に発症してしまうということです。

迅速検査キットを扱っている医療機関もあるようですが、3歳未満、65歳以上の方以外は保険が適用されませんので自費での検査となります。

その上、もし感染している事が分かったとしても、ノロウイルスに直接作用するお薬はありませんので、

「潜伏期間中から早めに薬を服用して早く治そう」

ということは出来ません。

ですから、食品を扱う職種の方など、よほどの理由がない限り、一般の方の検査の必要はないかもしれません。

二次感染期間に注意!

ノロウイルスのまん延を防ぐためにも二次感染を防ぎましょう。

人から人への接触感染、飛沫感染を予防することが大切です。

ノロウイルスへの感染は主にウイルスが鼻や口から侵入する経口感染で、感染力はとても強いです。

家族や園、学校、職場など、集団で生活する場所で感染者が発生してしまった場合は、特に注意が必要です。

その他公共の施設で感染してしまう可能性もありますので、流行の時期には特に気をつけます。

たちまちまん延していきますので予防をしっかりしましょう。

ノロウイルスの初期症状

それでは、気になるノロウイルスの初期症状を見ていきましょう。

腹痛

ノロウイルスの代表的な症状として、まずお腹が痛くなります。

ノロウイルスが体内に侵入し体の中で増殖してしまうと、体は防御反応としてノロウイルスを排出しようとするので胃や腸が活発に動き、お腹が痛くなるのです。

その痛み方は、初めからキリキリと激しい痛みを感じる場合も、どんよりとした鈍い痛みとして感じる場合もあります。

下痢

体の中のノロウイルスを体外に排出しようと、腸の動きがより活発になって下痢をする場合もあります。

お腹が痛くてトイレに行くと、いきなり下痢、しかも水のような水様便であったりするので、

「もしかしてノロウイルスに感染したかな?」

と、この時に気づく場合があります。

このあと何度も下痢を繰り返す可能性もあります。

吐き気・嘔吐

ノロウイルスに感染した体の反応では、嘔吐してウイルスを排出しようとする動きも見られます。

「気持ちが悪いな」と思っているうちに、すぐに激しい吐き気や嘔吐の症状が見られることもあります。

下痢のみ、嘔吐のみ、下痢も嘔吐もどちらの症状もある方と様々ですが、どちらにしてもノロウイルスに感染してしまうと初期の段階から症状が強めに現れる場合が多いです。

何を食べても嘔吐してしまうなど、事態が深刻になっていくこともあります。

熱が出る

腹痛、下痢、吐き気、嘔吐の症状に伴って熱が出てしまう場合もあります。

しかし高熱には至らず、微熱で済むことが多いでしょう。

他の症状がない場合は、軽い風邪と勘違いしてしまうかもしれません。

ノロウイルスの初期症状への対処法

ノロウイルスに感染し、急性ウイルス性胃腸炎を発症すると、初期の段階から激しい腹痛や強い吐き気の症状が見られるかと思います。

それと同時に下痢を繰り返し、何度も嘔吐をするという症状も出ることも多く、みるみるうちに体力は消耗してしまいます。

ノロウイルスの疑いがある時は医療機関に出向くのが賢明です。

しかし医療機関を受診しても、ノロウイルスに直接働きかけるような薬は処方されません。

ノロウイルスに対する抗ウイルス薬がないのが現状です。

ですので治療法は対症療法となり「ウイルスを体内から排出して治す」という自然治癒を待つことになります。

その間、食事がとれるようであれば、おかゆやスープなど消化の良いものをとり、安静にして体力の温存を心掛けましょう。

脱水症状を起こさないように、水分補給をこまめにします。

その際、冷たいものは胃腸を刺激してかえって症状が悪化してしまいますので控えましょう。

吐き気が強く、水分をとるのも困難なようであれば、医療機関で点滴をしてもらう必要があります。

特に高齢者の場合は、嘔吐物が気管に入ってしまう誤嚥によって肺炎を起こす恐れがあるので、体調の変化には注意が必要です。

ノロウイルスの3つの前兆

実は、ノロウイルスにはこれと言った前兆はありません。

ですので、ここでは先ほどご紹介した初期症状より更に前の、ごく初期の症状を紹介します。

胃のむかつきや軽い吐き気がする

これから来るかもしれない強い吐き気の前に、胃がムカムカしたり、軽い吐き気がみられる場合があります。

この時にノロウイルスの感染を疑っていない場合、胃がムカムカして気持ちが悪いので胃腸薬を服用してしまったり、吐き気止めを服用してしまう恐れがあります。

お腹の調子が悪くなる

  • お腹の調子がいつもと違う
  • なんとく痛む
  • 急にお腹がゆるくなってきた

などという症状がみられる場合があります。

この段階では強い症状がないので、理由がわからずに戸惑ってしまうかも知れません。

微熱が出る

ノロウイルスに感染して高熱が出ることはまれですが、微熱が出ることはあります。

  • なんとなく体がだるい
  • いつもと様子が違う
  • 疲れた感じがある

このような自覚があるので、「これから風邪でもひくのかな?」といった具合です。

ノロウイルスの前兆への対処法

ノロウイルスに感染したことに気づいていないような段階で、腹痛や吐き気がするからと、下痢止め、吐き気止め、胃腸薬などの薬を安易に服用してしまうのは避けた方がよいでしょう。

体調の変化に気づくのが遅くなって、ウイルスの排出を妨げることになってしまい、回復までの時間を長引かせてしまいます。

まわりでノロウイルスが流行している場合や、流行の時期に急な腹痛や下痢、嘔吐などの症状がみられた場合は、自己判断ですぐに薬を服用せず、医療機関を受診するのがベストです。

ノロウイルスの予防法

それではここからは、ノロウイルスの予防について触れてみたいと思います。

手洗いを小まめにする

外出から戻った際や食事の前、トイレの後など、小まめに手を洗いましょう。

石鹼や除菌剤入りのハンドソープには、ノロウイルスを直接死滅させるような効果はありません。

しかし、手の脂肪などの汚れを落とすことが出来ますので、一緒にウイルスを剥がれ落とす効果が期待できるでしょう。

マスクを着用する

ノロウイルスが流行している際、外出する場合はマスクを着用して感染の予防をすると良いでしょう。

たとえ家族でも、ノロウイルスに感染した方と直接接する場合は同様です。

また、感染者の嘔吐物を処理する際や、感染者と同じトイレを使用する際など、ウイルスが空気中に浮遊している場合がありますので、マスクを着用した上で対処します。

汚物の処理に気をつける

家族が感染している場合など、嘔吐物の処理をする際は特に気をつけましょう。

使い捨てのマスク、手袋、エプロンなどを着用して、衣類にも付かないように注意しましょう。

嘔吐物は、ビニール袋に入れて捨てます。

赤ちゃんが感染している場合のオムツに対しても同様の注意が必要です。

まとめ

ノロウイルスは感染力が大変強いので、感染予防はもちろん、もし感染してしまったらまわりの人にうつさないように配慮することが大切です。

床や衣服などに、感染者の吐しゃ物が付いてそれが乾燥すると、ウイルスが空気中に浮遊して鼻や口に入って感染してしまうことがあります。

乾燥する前に処理することが大切です。

また、ノロウイルスの下痢や嘔吐などの苦しい症状が治まった後も、ウイルスの排出は1~3週間程度続くので、引き続き注意が必要です。

参考文献
「厚生労働省 ノロウイルスに関するQ&A」
「東京都感染症情報センター 感染性胃腸炎」
「(株)日本環境衛生研究所」
「いのうえ内科 ノロウイルス」

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