大人も子供も苦しい急性胃腸炎。
治ってもしばらくは食事に注意が必要なこの病気ですが、大人と子供では注意する部分が異なるようです。
今回は、急性胃腸炎で気を付けたい、大人と子供で異なる食事のポイントと、食事制限はいつから解除になるのかということについて解説していきます。
急性胃腸炎になったらどんな食事がいい?
いきなり襲う嘔吐と下痢!具合の悪い間は一切食事をしたくなくなりますが、栄養を摂らないと体の回復も遅くなってしまいます。
まずは大人と子供それぞれに適する急性胃腸炎中の食事について見ていきましょう。
急性胃腸炎の食事で大人の場合
大人の場合、ノロやロタといったウイルス性の急性胃腸炎や食中毒による急性胃腸炎が多いのが特徴です。
大人は子供と違い、普段から嗜好性の強いものを好んで食べる傾向にありますが、嘔吐や下痢・胃痛のある時にはスパイスやカフェインの摂取はやめましょう。
胃に優しいものを摂る必要がありますが、何を食べても吐いてしまうような時には栄養補助ゼリーなどで栄養を摂るようにして下さい。
ある程度症状が落ち着いてくると空腹で様々なものを食べたくなりますが、いきなりあぶらっこい揚げ物や肉類、脂質の多いたんぱく質は避けるようにして下さい。
お味噌汁やおかゆから徐々に固形物にしていき、よく噛んでゆっくり食べるようにしましょう。
急性胃腸炎の食事で子供の場合
子供の場合には、大人よりも下痢や嘔吐による症状が重い可能性があり、回復までの間より食事内容に気を付けてあげなくてはいけません。
病院でも食事の指導が入ると思いますが、一番お腹にいいのはすりおろしたりんごです。
普通の食事ができない間、忘れてはいけないのが水分補給です。
大人よりも子供は脱水症状を起こしやすく、症状が重くなってしまう可能性がありますので、経口補水液やイオン飲料でこまめに水分補給してください。
子供の場合でも、大人と同じく下痢や嘔吐が止まったら徐々に固形物にしてあげましょう。
急性胃腸炎ではヨーグルトやゼリーはOK?
胃腸炎などの具合が悪い時、食べやすいゼリーやヨーグルトばかりを食べてしまいがちですが、この食事法に落とし穴はあるのでしょうか?
それぞれに気を付けたいポイントをまとめてみました。
急性胃腸炎でのヨーグルト
ヨーグルトはお腹の調子を整えてくれるものですが、急性胃腸炎の時にも効果があるのでしょうか?
そもそも、ヨーグルトを食べるとお腹を壊すという方もいるので、急性胃腸炎の時にはヨーグルトは控えた方が良さそうです。
慢性的な下痢の方には、下痢の予防としてヨーグルトを食べるという方法もあるようですが、急性胃腸炎の下痢をヨーグルトで止めることはできません。
特に人工甘味料入りのヨーグルトはお腹を壊しやすいですし、元々体質的にヨーグルトが合わない方もいますから、急性胃腸炎の時にはなるべく控えた方が良さそうです。
急性胃腸炎でのゼリー
急性胃腸炎の際、嘔吐や下痢が止まって食事がしたくなったら利用補給用のゼリーはとても優秀な食事となります。
フルーツ入りのお菓子としての要素が強いゼリーでは逆に体調を崩してしまうことがありますので、栄養補給用でマルチビタミンが入ったハイカロリーなゼリーがおすすめです。
急性胃腸炎の食事制限はいつから解除?
急性胃腸炎の症状が強い時には、医師による絶食が支持されることもあるようです(勿論、水分補給だけは行います)。
もし医師に指示されなくとも、嘔吐が強い状況では食べ物を食べた次の瞬間には嘔吐してしまい、却って体力が奪われてしまうので、必然的に食事は控えることになります。
ではいつから食事ができるのか?というと、「嘔吐が止まってお腹がすいてたまらなくなった時」です。
人それぞれ症状の重さが変わる為、一概に発症後何日から食事ができるという目安はありません。
また、空腹を感じない段階で食事をとると、再び吐き気が襲ってきてしまうことがありますので、はっきりと空腹を感じてから食事を始めるようにして下さい。
まとめ
子供が幼稚園や保育園で貰って来た胃腸炎を、一緒に暮らす大人が感染して家族みんなが胃腸炎・・・なんていうこともありますよね。
体力のある大人ならあまり心配ありませんが、抵抗力の落ちている高齢者に胃腸炎が感染してしまった場合にはすぐに病院へ行きましょう。
また、年齢に関係なく水分も戻してしまうような強い吐き気がある場合には、病院で入院治療が必要なこともありますので、無理せず医師に相談してください。