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辛い肋間神経痛でお悩みではありませんか?
ただし、ひとくちに肋間神経痛と言っても様々な原因と、それに伴う様々な治療法があります。

この記事では、肋間神経痛になる8つの原因と、その治療法を紹介します。
ここである程度痛みの原因の可能性を把握し、専門の医院で適切な治療を受ける際の一助となれば幸いです。

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肋間神経痛になる8つの原因

まずは肋間神経痛になる、8つの原因を解説していきます。
ご自分の痛みの特徴が似ていれば、その病気やケガの可能性もあるでしょう。

椎間板ヘルニア

椎間板ヘルニアとは、5つの椎骨から成り立っている腰椎の2椎間に発生するヘルニアのことです。
ヘルニアとは、臓器や組織の一部が、正常な位置からはみ出した状態のことを言います。

椎間板ヘルニアでは、椎間板に亀裂が入って、椎骨の内部を走っている神経組織がはみ出し、神経組織が圧迫された状態になります。

なお、椎間板ヘルニアは腰部に生じるのが有名ですが、腰椎だけでなく頸椎や胸椎のどこにでも生じます。
椎間板ヘルニアによって生じた肋間神経痛の痛みは非常に激しく、息ができないほどの痛みと表現されるほどです。

変形性脊椎症

変形性脊椎症とは、脊柱が年齢的に変形をきたして生じる病気です。

痛みなどの自覚症状が認められないことも多いのですが、年齢とともに変形が進んでいくと、脊柱管が狭窄して脊柱管狭窄症を引き起こします。
すると、内部の神経が圧迫されるようになるため、痛みを生じるようになります。

脊椎分離症

脊椎分離症とは、脊椎骨を構成している上下の関節突起の間の、関節突起間部で脊椎が分離し、前部と後部に分かれてしまった状態のことです。

脊椎分離症の多くは、青少年期の過度なスポーツによっておこると考えられ、青少年のおよそ10%にみられます。
スポーツ選手と一般の青少年で比較すると、スポーツ選手に3倍の発生率で起こっています。

成長期に、腰に過度に負担をかける伸展や、屈曲を繰り返したことによって生じる、ストレス骨折といわれています。

脊椎すべり症

脊椎の椎体が分離し、前方に向けて滑ったようにずれた状態のことです。

第五腰椎(L5椎)によく起こります。

脊椎カリエス

脊椎カリエスとは、結核脊椎炎ともよばれる病気で、その名前の通り脊椎に結核菌が感染することで起こります。
なおカリエスとは、ラテン語に起源をもつ言葉で、「腐る」という意味です。

肺に感染した結核菌が、血液を通して脊椎に炎症を引き起こしたものです。
胸椎にカリエスが生じると、神経が入っている管に膿がたまることで、肋間神経痛が起こります。

圧迫骨折

脊椎椎体骨に軸方向に圧迫力が加わって起こる骨折のことです。

椎体がクサビ状に変形します。

肋骨骨折

心臓や肺、気管、大血管など、生命維持に重要な臓器を守っている胸郭に、外力が加わって生じる骨折です。

交通事故や転落などが、原因として上位に上がっています。
呼吸や体動によって、痛みが増します。

帯状疱疹

帯状疱疹は、帯状疱疹ウイルスによって引き起こされる病気です。
皮膚に水疱やつぶれた水疱による瘢痕を形成するのが主な症状なのですが、胸部に発症すると肋間神経を障害するために、肋間神経痛を生じます。

帯状疱疹による肋間神経痛では、皮膚には水疱を形成しないこともありますが、皮膚表面に持続的にヒリヒリしたような痛みを感じるようになります。

肋間神経痛の治療法

さて、これまで紹介した8つの症状は、どのようにして治療していくのでしょうか。
順に解説していくことにしましょう。

椎間板ヘルニア

コルセットを装着して安静を図ります。
痛みを緩和する目的で、消炎鎮痛薬や筋弛緩薬などによる薬物治療が行なわれます。

痛みが激しく薬の効果がとぼしい場合は、神経ブロックなどが行なわれることがあります。
多くの場合、3ヶ月以内に改善できます。

変形性脊椎症

コルセットを装着して安静を図ったり、痛みに対しては消炎鎮痛薬などの薬物治療がおこなわれたりします。

脊椎分離症

青少年の脊椎分離症は、腰痛を生じていても初期であればコルセットでしっかりと固定することで、治療することが出来ます。
この間、少なくとも6ヶ月はスポーツ活動は禁止になります。

成人の場合は、コルセットでの固定では治りません。
しかし痛みがない場合は、仕事やスポーツを禁止する必要はありません。
ただし、日常生活に支障がでている場合には手術を行ないます。

脊椎すべり症

コルセットを使って安静を図ることです。
痛みに対しては、消炎鎮痛薬を使ったり、神経ブロックを行なったりします。

脊椎カリエス

コルセットを使ったりして安静を図る保存的治療が第一選択となります。
また、脊椎カリエスは結核菌の感染によって生じる病気ですので、抗結核菌薬を使った薬物治療を平行して行ないます。

圧迫骨折

コルセットやギブスによる固定で安静を図ります。
このような保存的治療以外に、骨を移植したりスクリューなどで固定する外科治療を行なうこともあります。

近年、脊椎の圧迫骨折に対してBalloon Kyphoplasty(BKP)とよばれる新しい治療法が開発されました。
これは、つぶれた椎体の形を修復し安定させる治療法です。
痛みを早く取り除く効果が高いのが特徴です。

肋骨骨折

1本から数本程度の肋骨骨折では、胸壁バンドなどによる固定が第一選択になります。
多数の肋骨が2カ所以上で骨折している場合は、手術が適応となるケースもあります。

帯状疱疹

帯状疱疹は、前述しましたように帯状疱疹ウイルスによって起こる病気です。
帯状疱疹ウイルスはヘルペスウイルスの一種ですので、抗ヘルペスウイルス剤による治療が行われます。

抗ヘルペスウイルス剤は、飲み薬タイプもありますが、症状によっては入院下で点滴による治療が行われます。

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肋間神経痛で使用する薬

ここからは、肋間神経痛で使用する薬を5種類紹介していきます。
当然、痛みの原因によって使用する薬もかわってきます。

非ステロイド性消炎鎮痛薬

圧迫骨折や肋骨骨折などが原因で起こった、肋間神経痛に用いられます。
体内で痛みを感じさせるプロスタグランジンなどの発痛物質の生成を抑えることで、痛みを緩和する薬です。

非常に多くの種類が発売されていますが、中でも有名なものはロキソプロフェンナトリウム(商品名ロキソニン)や、ジクロフェナクナトリウム(商品名ボルタレン)があります。

こうした薬には胃痛などの副作用のリスクがあります。
年齢や副作用の点から上記の薬が使いにくい場合は、副作用の少ないアセトアミノフェン(商品名カロナール)を使います。

神経障害性疼痛緩和薬

神経に痛みの原因がある場合に有効です。

神経障害性疼痛緩和薬では、プレガバリン(商品名リリカ)が代表的です。
この薬は、神経障害性疼痛のときの第一選択薬として使われています。

リリカは、神経が圧迫されたりすることで直接傷められておこる痛みに効果がある薬です。
以前はカプセルだけだったのですが、平成29年に新しくお口の中で溶かして使うOD錠も発売されるようになり、より一層使いやすくなりました。

どちらのタイプの製剤も、1日2回(1回75[mg])から内服を開始します。
つまり、1日あたり150[mg]が初期量です。
その後1週間以上かけて、症状に応じて少しずつ、1日300[mg]まで増やしていきます。
最大で1日600[mg]が上限となっています。

なお、薬を中止するときもいきなり中止するのではなく、少しずつ減らしていきます。
少なくとも1週間以上の日をかける必要があります。

漢方薬

漢方薬は1日3包を毎食後飲むというような使い方が多いのですが、肋間神経痛の場合は痛みが生じた時に使う頓用として使用します。

肋間神経痛では、桂枝加苓朮附湯(けいしかりゅうじゅつぶとう)当帰湯(とうきとう)が用いられます。

抗結核薬

脊椎カリエスによる肋間神経痛では、抗結核薬による結核治療も必要です。

結核の治療では、4種類の抗結核薬を併用することから開始し、2ヶ月後に2種類の抗結核薬に変更するという治療法、つまり複数の薬を同時に使う治療が行なわれるのが特徴です。

最初は、

  • イソニアジド
  • リファンピシン
  • エタンブトール
  • ピラジナミド

の4種類の抗結核薬。

2ヶ月以降は、

  • イソニアジド
  • リファンピシン

のみに減らして、4ヶ月間投与というメニューです。

抗ウイルス薬

帯状疱疹によって生じた肋間神経痛に対しては、抗ヘルペスウイルス薬の投与が行なわれます。
抗ヘルペスウイルス薬は、アシクロビルという薬が代表的ですが、そのほかにもバラシクロビルファムシクロビルという薬があります。

点滴で用いる場合は、アシクロビル(商品名ゾビラックス)が用いられることが多いです。
余談ですが、ウイルス感染症には抗菌薬は効果がないので使われません。

まとめ

肋間神経痛は、肋間神経の走行に沿って生じる神経痛のことです。
実は肋間神経痛とは、病気の名前ではなく症状名に過ぎません。
そのために肋間神経痛という名前は、欧米の医学書からは消えつつあります。

肋間神経痛を起こす原因は、脊椎や脊髄に生じる病気です。
すなわち肋間神経痛の治療法とは、基本的には原因となる病気の治療となるのですね。

参考文献

「医学大辞典 南山堂」
「標準整形外科学 医学書院」
「今日の治療薬 南江堂」
「今日の治療指針2014 医学書院」
「絵でわかる感染症 講談社」

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