急に激しい腹痛が訪れる、急性胃炎や急性胃腸炎。
そんな時に高熱が出るととても辛いですよね。
今回は、急性胃炎と急性胃腸炎の症状と原因について。
そして、急性胃腸炎になったときの対処法についてお伝えしていきます。
急性胃炎
急性胃炎の症状
急性胃炎の代表的な症状としては、吐き気や嘔吐、みぞおちの痛みや膨満感などが挙げられます。
胃炎の場合は発熱を起こすことは稀で、発熱を伴う場合は次に紹介する胃腸炎の可能性が高いです。
そして、通常であれば2~3日安静にしていれば自然と治ってしまうのが急性胃炎です。
ただし出血性の胃腸炎では、潰瘍にまで発展する可能性もありますので注意が必要になります。
急性胃炎の原因
急性胃炎の原因の多くは食べ物や飲み物が関連しています。
強いお酒を常飲していたり、タバコの吸いすぎも胃炎を引き起こします。
また緑茶やコーヒー、きつい香辛料も胃の粘膜を荒らす立派な原因のひとつです。
そして、ウイルスや細菌が原因の毒素によっても胃は荒れてしまいます。
急性胃腸炎
先ほども説明した通り、急性胃炎では発熱の症状は稀で、発熱するケースは胃腸炎の場合が多いのです。
表現が似ているのでまぎらわしいですが、胃の炎症が主な症状の胃炎に対し、腸にまで症状があらわれるのが胃腸炎です。
急性胃腸炎の症状
急性胃腸炎の主な症状は37度以上の発熱と、激しい下痢やおう吐、悪寒や頭痛があります。
最初に発熱し、それに伴い悪寒がします。
徐々に腹痛があらわれ下痢やおう吐といった症状へ進みます。
酷い場合には血便が出ることもあり、倦怠感も強くなります。
急性胃腸炎の原因となるウイルスは個人によって差はあるものの、このような症状が出た場合には急性胃腸炎を疑いましょう。
急性胃腸炎になると食事もままならないことが多く、無理に食べ物を胃の中へ入れてしまうと更に症状が悪化することもあります。
注意したいのは、乳幼児や高齢者、妊婦など抵抗力の弱い人が急性胃腸炎になった場合です。
乳幼児や高齢者の場合、思ったように水分が摂れないこともあり、下痢やおう吐が続くことで脱水症状を引き起こすこともあります。
また、乳幼児は高熱によって様々な合併症を起こすこともあり油断できません。
抵抗力の弱い人が急性胃腸炎になった場合には、上記以外のほかの症状があらわれていないかこまめにチェックする必要があります。
冷や汗が出ていないか、痙攣を起こしていないか、意識ははっきりしているかなど、熱が下がるまでは数時間おきにチェックしましょう。
急性胃腸炎になる原因
急性胃腸炎を起こす原因はたくさんあります。
胃腸炎にはウイルス性と細菌性のものの主に2種類がありますが、熱症状が顕著なものはその殆どがウイルス性の急性胃腸炎です。
細菌性の胃腸炎で有名なものは、サルモネラや腸炎ビブリオなど食中毒を引き起こす菌が原因となった胃腸炎です。
ウイルス性の急性胃腸炎では、ノロウイルスやロタウイルスといった、人から人へどんどん感染していくものが主です。
体内に入り込んだウイルスは、細胞にも入りこむことで症状を引き起こします。
そして、このウイルスと戦うために人は体温を上げるのです。
その為、ウイルス性の胃腸炎では高熱が出てしまうということになります。
発熱をともなう急性胃腸炎の対処法
予兆もなく突然訪れる急性胃腸炎、その対処法にはどのようなものがあるのでしょうか?
重要なポイントは3つありますので、それぞれの方法を詳しく解説します。
下痢止め吐き気止めは飲まない
下痢やおう吐がつらいからと言って、市販の下痢止めを飲むことは絶対にやめましょう。
下痢やおう吐の症状は、体内にあるウイルスを排出するための作用です。
これを薬によって無理やり止めることは、体内に長時間ウイルスを留めることに繋がり、症状はよくなるどころか悪化してしまいます。
一日でも早く直したいのなら、下痢やおう吐は止まるまで自然に任せるしかありません。
食事は控える
胃腸症状が激しい間の食事は、できるだけ控えましょう。
体力をつけるために食べなければいけないと思い込みがちですが、食事をすることで胃腸に負担をかけ、余計に症状が悪化してしまいます。
食べても吐かなくなったら、胃に負担のかからない重湯やおかゆから食事を始め、段階的に普通の食事にしていきましょう。
水分の補給
食事はできなくても、水分だけはしっかりとらなくてはいけません。
一度にたくさん飲むと吐いてしまうので、少量をこまめに飲むようにします。
水よりもスポーツドリンク、スポーツドリンクよりも経口補水液が胃腸炎には適しています。
普通の水は却って脱水症状を悪化させることがあるので注意しましょう。
まとめ
発熱を伴う胃腸炎は、主に冬場に多く見られます。
ウイルス性のものが殆どなので、感染しないように気を付けるだけでこの病気を防ぐことができます。
外から帰ったら手洗いうがいをし、食事の前には殺菌や除菌をして、ウイルスに感染しない習慣を身につけるようにしましょう。