子供がよく発症するヘルパンギーナですが、大人が感染してしまうことも稀にあります。
もし大人がヘルパンギーナに感染してしまったら、どのような症状が出るのでしょうか?
今回は、大人のヘルパンギーナについて詳しく解説していきます。
ヘルパンギーナの大人に見られる症状
まずは、大人にこの症状が出たらヘルパンギーナを疑ってほしい、そんな代表的な症状から見ていきましょう。
高熱
大人がヘルパンギーナにかかると、子供よりも症状が重くなる可能性が高いと言われています。
中でも特徴的なのが高熱で、大人では耐えられない39~40度の発熱が見られます。
子供であれば40度までは大丈夫と言われていますが、大人にとって39度を超える高熱はとてもつらいものです。
喉の痛み
大人のヘルパンギーナでは、急性扁桃腺炎のような強いのどの痛みを感じるのが特長です。
一度喉の痛みが出てしまうと、しばらくその症状を引きずってしまうこともあります。
喉の痛みが完治するまでには時間がかかるでしょう。
水疱
子供と同じく、口内に水疱ができます。
口内の水疱は食事や水分の摂取のたびに痛み、唾液を飲み込むのも辛いことがあるでしょう。
高熱の中で水分を摂取しないと脱水症状も引き起こしてしまいますから、痛みが激しく飲食ができない場合には病院で医師にその旨を伝えてください。
ヘルパンギーナで大人への治療法
このように激しい症状を呈する大人のヘルパンギーナには、どのような治療法があるのでしょうか?
ヘルパンギーナには特効薬がないため、わらにもすがる思いで病院に行っても思ったような治療が受けられないのが現実です。
解熱剤
高熱が続いている際には解熱剤が用いられます。
解熱剤を使用する際には何度以上の発熱で使えるのか、一度使用したら何時間間隔をあけて服用できるのかなど使用方法をしっかり医師や薬剤師に確認しておきましょう。
痛み止め
口内の痛みが強い場合には痛み止めが処方されます。
痛み止めは一般的な風邪薬と同じ成分のものが用いられるようです。
点滴による水分・栄養補給
口内の痛みからほぼ絶飲食になってしまい、栄養不足・水分不足が危ぶまれる場合には点滴による治療が行われます。
点滴は水分補給が主な目的です。
飲食はできなくとも、一日に5回以上尿が出ていて、尿の色も薄いようなら点滴が行われないこともあります。
ヘルパンギーナに効果のある薬は?
最後に、ヘルパンギーナに効果のある薬についての紹介になりますが、ここで注意したいのが「ヘルパンギーナには特効薬がない」ということです。
上記の治療法を見ても分かる通り、ヘルパンギーナになってしまったら「対症療法としての」薬しか処方されません。
ここでは、ヘルパンギーナになってしまったとき、対症療法として使われる薬について解説していきます。
解熱・鎮痛薬
ヘルパンギーナを原因とする高熱や頭痛、その他の痛みを緩和させるために解熱・鎮痛薬が処方されます。
市販の風邪薬の多くにも配合される「アセトアミノフェン」が処方されますが、これ自体にヘルパンギーナを治す作用はありません。
点滴
緊急に水分補給が必要な際には、水分補給を目的とした点滴薬が使用されます。
これには電解質を含む水分が用いられ、点滴自体に薬効成分は含まれません。
健康な大人であれば子供やお年寄りよりも脱水症状に対するリスクは低くなりますが、それでも水分補給ができていない場合には点滴を受けましょう。
まとめ
大人がかかると子供よりも重症化するというヘルパンギーナ、乳幼児が家庭にいる場合には父母共に注意しておきたいものです。
子供が幼稚園や保育園でヘルパンギーナをもらってきてしまったら、大人に感染しないよう手洗い・うがい、周辺の消毒などでしっかり感染対策をしてくださいね。