みぞおちの辺りを襲う急な差し込み。
激痛がなんの前触れもなく起こる「胃痙攣」で恐怖を覚えた、パニックになってしまったという経験はありませんか?
症状によっては数分程度で治まることもありますが、酷い痛みが数時間単位で続くようなら日常生活への悪影響も多大です。
辛い胃痙攣がどうして起こってしまうのか、そして次に胃痙攣が起こってしまったらどう対処したらよいのか。
胃痙攣について知って備えましょう。
胃痙攣を起こす原因
胃の疾患
胃炎、胃腸炎、胃潰瘍、機能性ディスペプシア食中毒といった胃の異常の影響で、胃壁の筋肉が極度に緊張することで痙攣の様な痛みが発生します。
胃が荒れる原因となるのは、暴飲暴食、睡眠不足などの生活の乱れ、アルコールやカフェインなど刺激物の摂り過ぎ、脂質や塩分の多い消化に良くない食べ物の摂り過ぎなど様々です。
そして胃はストレスの影響を受けやすい器官です。
強いストレスによる緊張が胃の痛みを招くこともあります。
胃の疾患は放っておくと胃がんへと変貌することもありますし、胃痙攣の症状が実は胃がんの影響だった!なんてことも。
違和感があれば早め早めの受診を心がけましょう。
その他の器官での疾患
痛みの症状を「胃痙攣」と呼んでいても、実は胃ではない内臓の異常が現れているのかもしれません。
みぞおちのあたりは大切な臓器が集まる場所でもあるので、考えられる原因も多数あります。
- 十二指腸潰瘍
- 胆石症
- 膵炎
- 胆管炎
- 盲腸炎
など。
臓器の異常がある場合、胃痙攣の他に吐き気や嘔吐、発熱、下痢などの症状を伴うことも多いようです。
悪化する前に診察を受け、原因の特定と最適な治療を受けられるといいですね。
胃痙攣を和らげる対処法
痛みを緩和する市販薬
胃痙攣の痛みには普通の鎮痛薬ではなく、専用の薬を使います。
程度が軽いようなら、とりあえず市販薬で痛みを緩和させることも可能です。
副交感神経の動きをシャットアウトして痛みを止める鎮痛鎮痙薬として、
ブスコパンA錠
ブチスコミン
ストマオフ糖衣錠
などが薬局で購入できます。
また胃酸過多が原因の場合は、H2ブロッカー成分が含まれたガスター10と言う薬があります。
ガスター10
いずれの薬も症状によって及ぼす作用が違いますので、薬剤師に相談の上購入しましょう。
生活習慣の見直しを図る
- ストレスをためない
- 規則正しい生活を送る
- 食事内容を見直す(早食いをしていないか、腹八分目以上食べ過ぎではないか、食事時間は遅すぎていないか、刺激物を摂り過ぎていないか、など)
- 睡眠をしっかりととる
- リラックスできる環境を作る
こういった小さなことで胃荒れ予防はできます。
胃が痛い、荒れていると感じる時も生活を正し養生を心がけましょう。
詳しく診断を仰ぐ
胃痙攣の症状には、胃以外の器官の異常が隠れている可能性があります。
あまりに症状が長く続く、痛みが激しく頻繁に起こる、など少しでも気になるようなことがあれば無理をせず医者の診察を受けて下さい。
市販薬では収まらない場合は、痛み止めの注射を受けられます。
その際、痛みの起こる状況や時間、普段の生活習慣などを細かく説明できるといいですね。
血液検査、尿検査、バリウム検査、内視鏡などの検査で原因を調べていきます。
まとめ
胃痙攣、と一口に言っても原因は本当に胃の疾患である場合から、実は体の別の場所での疾患である場合まで可能性を広く考えなくてはいけませんね。
そして胃が原因である場合、ストレスが痛みを引き起こしているケースが多いということが分かりました。
ストレスが原因なら、胃痙攣はあなたの心と体が発する危険信号です。
無理をせず、休息をとって自分の体を労わってあげて下さいね。