【まとめ】唇のぶつぶつの6つの原因と対処・予防法!病院は何科を受診?

本記事は、下記の医学文献などに基づき口腔外科医が執筆いたしました

唇にできるブツブツ、気になりますよね。

痛みやかゆみがあったり、食事しづらいということもありますが、美容の点からも芳しくありません。

今回は唇にできるブツブツ原因・対処法・予防法まで、専門医が総まとめしました。

受診すべき病院の科まで紹介していますので、ブツブツが気になっている方はすぐに対処していきましょう!

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口唇ヘルペス

口唇ヘルペスとは、唇に小さな複数の水ぶくれを生じさせる病気です。

 

症状

唇と皮膚の境界付近を中心として、まず熱感とかゆみのある発赤が起こります。

発赤部位は、2〜4日後には小さな水疱(みずぶくれ)に変化します。

小水疱は、やがて膿疱化したのち自潰してびらんを形成します。

 

おおむね2週間ほどの転帰で治癒します。

初感染の場合は水疱は大きく症状は重いのですが、再発を繰り返していくにつれて水疱の大きさは小さくなり、数も少なくなってきます。

 

原因

DNAウィルスである単純疱疹ウィルス(HSV:Herpes Simplex Virus)の感染です。

 

対処法・治療法

口唇ヘルペスは歯科口腔外科で治療します。

基本的には抗ウィルス薬の飲み薬を処方します。

唇に生じた水ぶくれやびらんが痛む場合は、抗ウィルス薬の軟膏を塗布します。

 

予防法

口唇ヘルペスはウイルス性疾患です。

ウイルス性疾患は、通常は人間の体に備わっている免疫力によって抑えられていますが、疲れやカゼなどの体調不良をきたすと、免疫力が低下してしまうので症状が現れます。

日頃から疲れをためないようにし、睡眠や栄養を十分取り、体調をいい状態に維持することが予防につながります。

 

帯状疱疹

顔面部に生じた場合の帯状疱疹とは、顔の左右のどちらか一方に、帯のように連なる複数の水ぶくれを形成する病気です。

 

症状

三叉神経とよばれる脳神経があります。

三叉神経は、顔面部の感覚を司る神経です。

『三叉』という名称の由来は、神経の走行が途中で、第一枝、第二枝、第三枝の3つに分かれるところにあります。

 

三叉神経の第一枝は、眼神経ともよばれる神経で、前額部に分布します。

第二枝は上顎神経ともいわれます。

上顎神経は中顔面部の感覚を支配しています。

第三枝は下顔面部の感覚を支配する下顎神経です。

帯状疱疹ウィルスは、三叉神経の支配領域に神経の走行に一致する形で疱疹(水ぶくれ)を形成します。

三叉神経ならどの神経でも起こりうるのですが、特に上顎神経領域と下顎神経領域に発症することが多いです。

左右両側に生じることはほとんどなく、顔面の真ん中をこえることなく片側性に疱疹を形成します。

 

症状は、まずぷつぷつとした丘疹から始まります。

それが小さな水疱に変わり、膿疱になります。

膿疱は自潰してびらんを形成し、びらんにはやがて痂皮(カサブタ)ができます。

この部分は、たいていが瘢痕化し痕が残るようになります。

 

お口の症状としては、口腔内に神経分布に従った疱疹を形成します。

第二枝領域では、口蓋や頬粘膜、上口唇に、第三枝領域では舌や下口唇などです。

つまり、第二枝または第三枝の領域の帯状疱疹では、唇にぶつぶつとした水ぶくれが形成されるのです。

帯状疱疹の症状として、その他に神経痛を発症することもあります。

 

原因

DNAウィルスのひとつである水痘・帯状疱疹ウィルス(VZV:Varicella-Zoster Virus)の感染です。

感染した後は、神経節に静かに長期にわたって潜んでおり、体調の悪化により暴れ出します。

 

対処法・治療法

帯状疱疹の主診療科は、歯科口腔外科内科皮膚科です。

耳に水疱を形成するなら耳鼻咽喉科を受診しても構いません。

 

治療法は薬物治療が行なわれ、抗ウィルス薬が投与されます。

症状が軽ければ、飲み薬の抗ウィルス薬が使われます。

しかし症状が軽いといっても、症状が増悪し、発熱、だるさ、お口の中の水疱形成により食事が難しくなることがあります。

この場合は入院下での治療をしなければなりません。

 

もちろん受診したときの状態で、発熱や倦怠感が強く食事ができていないような場合は即日入院治療となります。

帯状疱疹が収まった後に残る神経痛に対しては、ペインクリニックで神経ブロック治療などが行なわれます。

 

予防法

帯状疱疹はウィルスが原因で起こります。

帯状疱疹ウィルスは、通常は免疫細胞の力で抑えられています。

しかし免疫力が低下すると発症します。

 

免疫力を低下させる要因としては、疲労の蓄積や風邪などいろいろ考えられます。

体調をきちんと管理しておくことが、帯状疱疹の一番の予防法です。

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接触性皮膚炎

接触性皮膚炎とは、皮膚に炎症を生じさせる原因となった物質に接触することで生じた皮膚炎のことです。

 

症状

原因となる物質が接触した部位に、赤い斑点や丘疹、小さな水疱を形成します。

重症化すれば、水疱が自潰してびらんやそれによるカサブタを形成したりします。

もし、唇に原因物質が作用すれば、唇に小さな水ぶくれやブツブツを形成することになります。

 

通常、原因物質が一過性に作用しただけの場合は、短期間のうちに治ります。

しかし、例えば仕事などで日常的に接触することが避けられない場合は、慢性的な皮膚炎となってしまいます。

 

原因

接触性皮膚炎を引き起こす物質には、生活環境にあるあらゆる物質が原因となり得ます。

しかし、実際にはそうなる物質は限られています。

それはタンパク質と結合できる物質でなければ、アレルギー反応を起こせないからです。

接触性皮膚炎を比較的起こしやすい物質としては、うるしや銀杏などの植物や皮革製品、セメント、農薬、金属などがあげられます。

 

対処法・治療法

専門診療科は皮膚科です。

治療法は、まず接触性皮膚炎を引き起こした物質との接触を避けるようにします。

そして副腎皮質ホルモン剤の軟膏や、非ステロイド性軟膏などを塗ります。

かゆみが激しい場合は、抗ヒスタミン剤を投与することもあります。

 

予防法

アレルギー反応を示す物質があらかじめわかっている場合は、それに触れないようにすることが一番の予防法です。

 

アトピー性口唇炎

アトピー性口唇炎とは、アトピー素因のある人に発生しやすい唇に生じる湿疹のことです。

アトピー素因とは、免疫グロブリンのひとつであるIgE抗体を産生しやすい性質を意味します。

 

症状

アトピー性口唇炎の主な症状は、唇の乾燥や粘膜のただれ、亀裂です。

そのほか、唇の周囲の皮膚にも乾燥や亀裂を認めたり、色素沈着を生じたりします。

 

原因

原因は特定はされていませんが、IgEが関与していることからアレルギー反応との関連性が示唆されています。

 

対処法・治療法

専門診療科は皮膚科です。

症状と因果関係が明確な食物があれば、まずその除去を図ります。

かゆみを伴う場合は、抗ヒスタミン剤などを使います。

副腎皮質ホルモン剤や、非ステロイド薬の軟膏を投与することもあります。

 

予防法

乾燥がアトピー性口唇炎を誘発させることがあるので、リップクリームやワセリンで保湿を心がけましょう。

現在では、自らの免疫力を高めてアトピー体質を改善を狙ったサプリメントも発売されていますので、ご自分に合ったものを探してみるのも良いかもしれません。

 

アレルギー口唇炎

アレルギー性皮膚炎とは、一次刺激性皮膚炎と並ぶ接触性皮膚炎の一種です。

アレルギー性口唇炎も接触性口唇炎の一種と考えられます。

すなわち原因物質に唇が曝露されることで、アレルギー反応が誘発され口唇に湿疹やかゆみなどを生じる病気です。

 

症状

唇に小さな水ぶくれができたり、表面が裂けて出血したり、腫れたりします。

 

原因

原因となる物質に対するアレルギー反応です。

食べ物が原因だったり金属がそれだったりと、アレルギー反応を引き起こす物質は人それぞれ異なります。

 

対処法・治療法

専門診療科は皮膚科です。

治療法は炎症の状態によって異なります。

症状がひどい場合は、ステロイド薬の軟膏が処方されます。

 

予防法

唇の乾燥が症状を増悪させることが指摘されています。

リップクリームやワセリンなどで、唇を乾燥させないように保湿しましょう。

また、体調によっても起こる可能性がありますので、生活習慣をただして体調管理に努めましょう。

 

胃腸障害

胃腸障害とは、胃や腸といった消化器官におこる炎症のことです。

胃腸炎とも言います。

胃腸障害を起こすと、腹痛だけでなく下痢や嘔吐を引き起こします。

 

症状

ビタミンB2が不足すると口唇炎を起こしやすくなります。

ビタミンB群は水溶性ビタミンという種類のビタミンです。

水溶性ビタミンは生体内の貯蔵量が少ないため、食べ物から補給し続けなければ容易に不足状態に陥ります。

胃腸障害を起こすと、ビタミンの吸収が減少することがあります。

胃腸障害に伴うビタミン不足により、口唇炎が引き起こされると考えられます。

 

原因

ウイルスや細菌などの、病原微生物の感染が原因であることが多いです。

ウイルスとしてはロタウイルスが、細菌では大腸菌やカンピロバクターが代表的です。

感染性でない胃腸障害もあり、クローン病は非感染性の胃腸炎として知られていますし、毒素による胃腸障害も認められます。

 

対処法・治療法

胃腸障害の治療は内科が行なっています。

その中でも特に消化器内科が専門となっています。

胃腸障害に対しては、抗菌薬が処方されることはほとんどありません。

治療は水分補給と栄養管理を中心に行なわれます。

 

予防法

胃腸障害を予防するためには、手洗いやうがい、きれいな水を利用するなどの衛生状態の改善が効果的です。

胃腸障害によってビタミンB群の吸収が減少してくると、口唇炎を起こしやすくなります。

ビタミンB群のサプリメントを使ってみるのもいいでしょう。

まとめ

唇にぶつぶつとした水疱などを形成する病気はいろいろあります。

ウイルスであったり、アレルギー反応の結果であったりと、原因はさまざまです。

治療もそれぞれの原因に応じて行なわれます。

どの原因の口唇炎であれ、予防できるならそれが一番です。

口唇炎には体調不良が大きく影響しています。

疲れやストレスをためないように注意し、栄養や睡眠をきちんと確保し、体調管理に努めましょう。

そして唇が乾燥しないよう保湿することも予防に効果的です。

リップクリームやワセリンなどを使って、唇が潤った状態を保てるようにしましょう。

参考文献
「口腔外科学 医歯薬出版株式会社」
「皮膚科学 南山堂」
「医学大辞典 南山堂」
「必修内科学 南江堂」

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