あなたの平熱、何度ですか?
病院や検診で聞かれたとき、あなたはきちんと答えることができますか?
今回は、平熱とは一体どのようなものを指すのか、また、平熱にまつわるアレコレについてまとめてみました。
平熱とは何度のこと?
平熱とは一体何度のことなのでしょうか?
日本人の平均体温は36度8分あたりなのですが、これを平熱とするとちょっと高めな気もしますよね。
多くの人が、体温が37度を超えると発熱していると認識しがちですが、36度8分が平熱なのであれば、37度ではまだ発熱しているとは言えない状態ということになります。
結論を言うと、平熱は人によって大きく差があり、36度まで届かない人もいれば、常に37度以上の体温を保っている人もいます。
平熱が平均よりも低ければ37度の体温でも体はとても辛いでしょうし、逆に平熱が高い人は37度を超えてもまだ体が元気!という人もいるでしょう。
このように個人差が大きな平熱は、どうやって調べることができるのでしょうか。
人間の体温は1日のうちでも大きく上下していることは、知識はなくとも実感として理解している方が多いと思います。
一般的には、起床時は体温が低く、起きて活動が激しくなる昼間から夕方の時間帯は体温が高くなります。
その為、本当の平熱が知りたいのであれば起床時、昼食時、夕食時など3回程度に分け、数日間体温を測ることが必要になります。
それを記録し、時間帯ごとの体温を平均値化することで自ずと平熱が解ります。
この方法が少し面倒だと感じる方は、朝起きてすぐの体温だけでも把握しておきましょう。
平熱が高くなる原因
平熱が高くなるのは、次の3つが原因だと考えられています。
筋肉量の増加
元々運動不足であった人が、適度な運動によって筋肉を増加させることで平熱を上げることがあります。
筋肉の増加は基礎代謝を上げ、摂取したカロリーを消費しやすい体になっています。
食べたものをすぐにエネルギーと変換することで、体内の循環も良くなり体温も上がります。
女性のホルモンバランス
これは女性特有のものですが、生理や妊娠出産、更年期などで大きくホルモンバランスが崩れる時に体温が上昇することがあります。
季節と気温
高い気温が続き、その影響によって季節的に平熱が上昇することもあります。
特に子供は気温や室温に影響を受けやすくなっています。
平熱が高いことでのメリット
このように、体内環境だけではなく外部からも影響をうける体温ですが、平熱が高くなることで人間の健康にとって重要なメリットがあったんです。
免疫力アップ
人間は、体温が下がると免疫力も下がり、体温が上がると免疫力も上がると言われています。
その理由は、血流にあります。
免疫機能を持つ白血球は、血流にのり体内を常にパトロールしています。
体温が上がると血流も良くなるため、白血球が体の隅々を巡り知らず知らずのうちに体にとって悪いものを退治してくれているのです。
冷え性の改善
女性が悩まされがちな冷え性も、体温を上げることで解消することが可能です。
「温活」なんていう言葉をよく聞きますが、体内から体を温め温度を上げることで冷え性を改善するのはとても大切なことです。
ダイエット効果
体温が上がると、自然と基礎代謝量も上がります。
体温を1度上げると、100~150キロカロリーも消費量に差があるんですよ。
つまり、体温を上げる努力をすると、食事制限をしなくても自然にダイエットが出来るということなんですね。
食べる量を減らすと体温が下がり、筋肉量も減りますから、食べて体温を上げるダイエットは健康的なのでおすすめです。
平熱が高いことでのデメリット
体温が高いと沢山のメリットがあるということが解りましたが、逆にデメリットも存在しています。
どのようなものなのか見ていきましょう。
寒がりになる
体温が高い人は、冬の寒さなどの中では体温と外気温に大きな差を感じるために、体温が低い人よりも寒さを感じやすくなっています。
睡眠が浅くなることも
人間は、睡眠前に体温が下がり、睡眠から起床までは低い体温のまま推移している状態です。
これは、睡眠時に脳内の温度を下げるために必要なもので、昼間はフルに稼働して疲れている脳をしっかりと休ませるための機能です。
その為、体温が高いと入眠が難しくなったり、睡眠自体が浅くなってしまうことがあります。
更年期を疑う場合
50代女性の体温が急に上昇した場合、更年期を疑う必要が出てきます。
生理がある時にはそのサイクルに合わせて体温が上下しましたが、排卵がなくなることで差がなくなり、更年期の症状として微熱があらわれることがあります。
これは、ホルモンバランスの変化で自律神経が乱れていることで起こるものです。
更年期の症状が辛い方は、西洋医学だけではなく漢方治療なども取り入れている婦人科で相談することをおすすめします。
まとめ
人間の体温について普段はあまり考える機会のないことかもしれませんが、体温が上下することで体内には様々な作用が働いていることが解りましたね。
体温が高いことでのデメリットはあまりないようなので、体温が低めの方は体を温める食事や生活習慣で、健康な体を手に入れられるよう努力していきましょう。