インフルエンザにかかってしまうと、熱が下がった後も様々な注意が必要です。
そして解熱後の感染力や、自宅待機の期間も気になるところです。
今回は、インフルエンザの解熱後の症状や注意点などについてまとめてみました。
インフルエンザの解熱後とは何度まで下がること?
インフルエンザにかかると急に38℃以上の高熱がでて、関節痛や喉の痛みが始まるなど症状が急激に進みます。
症状が出てから5日間は外出などを控えるように指示され、熱が下がっても数日は安静にするように医師から言われることがほとんどです。
インフルエンザの解熱後とは、熱が何度になった時に解熱と言えるのか疑問に思う方もいるはずです。
解熱とは、体温が下がり平熱に戻ることを言います。
高熱が出るのが特徴的なインフルエンザですが、38℃から37℃に戻った状態では解熱とは言えません。
あくまでも平熱に戻った状態を言うので、自分の平熱が36度5分なら通常の体温に戻ったことを言います。
体温には個人差があるので、普段から自分の平熱を知っておくことは大切です。
中には平熱が36度8分など、少し高めの方もいますよね。
一般的に平熱は37度未満と言われているので、37度代の時は解熱と言えないので注意してくださいね。
そしてインフルエンザでは、朝に熱が下がっても夕方頃に微熱程度に戻ることもあるので、症状が回復しても朝と夕方の2回体温を測って平熱に戻っていることを確認してくださいね。
インフルエンザ解熱後の感染力は?
インフルエンザウイルスは感染力が強いので、熱が下がって症状が改善してもまだウイルスが体内に残っている可能性があります。
インフルエンザはかかってから約5日間はウイルスを排出していると言います。
熱が下がって2日間、更に症状が出てから約5日間は感染力を疑い、約1週間経過すると感染のリスクは減ります。
熱が微熱や平熱に戻っても咳や鼻水の症状が残っている時は、ウイルスが体に潜んでいるので注意しましょう。
感染力が強いのは、症状が出てから約3日間なのでこの期間は自宅の部屋で安静にして他の人に感染させないようにしてくださいね。
抗インフルエンザ薬を内服するとウイルスが減って症状が楽になりますが、薬を飲んでいる期間は感染させてしまう恐れがあります。
解熱しても症状が落ち着くまでまでは感染力があると言えますね。
解熱後の出勤・登校・登園はいつからOK?
インフルエンザでは感染力が強いので、子供の場合「学校保健安全法」によって出席停止期間が決められています。
そのためインフルエンザと分かったら学校を休む必要があります。
ここでは、インフルエンザにかかった場合にどれくらい休む必要があるのか説明します。
登園や登校
学校に通う子供の場合、通常、熱が下がった後の2日間は出席停止になり、症状が出てから5日間を過ぎるまで学校に行くことを禁止されています。
小中学校や高校などに通う子供の場合も同じように定められています。
保育園では学校保健安全法には定められていませんが、小さな子供が感染してしまうと重症化する恐れがあるので幼稚園に通う子供と同じように対応している施設が多いです。
発熱期間が4日間あると、発症して5日以上でも熱が下がって2日間経過していないので、登校することはできません。
熱が下がって2日以上経過し、更に発症してから5日間経過していれば登校できると言って良いでしょう。
熱が出ている期間が3日間や4日間など長くなれば、5日間以上かかることもあります。
出勤
大人の場合、子供と異なり学校保健安全法など決められた法律がないので悩みますよね。
会社によっては、インフルエンザに感染した場合の対応など決められていることもあるので、会社の事務の方に相談するのもひとつの方法ですね。
特に仕事が忙しいと会社を休んでいられないと、無理して出勤してしまい、他の人に感染させてしまうことがあります。
インフルエンザは高熱が出ますが、熱が下がった後もウイルスが残っていることがあります。
熱が下がったからと思い、出勤してしまうと感染を広げてしまう恐れがあるので、社会人の方も学校保健安全法を参考に会社を休むようにしてくださいね。
インフルエンザ解熱後の症状
インフルエンザは高熱が出た後に鼻水や咳などの症状が出ることがあります。
症状が出ている間は、感染力があるので周囲の人と接触を控えるようにしましょう。
ここでは、インフルエンザにかかった場合の解熱後の症状について解説します。
発熱
インフルエンザは38℃以上の高熱が出ますが、インフルエンザにもいくつか種類があります。
異なった型に感染した場合、発熱してしまうことがあります。
また、異なったウイルスに感染したわけでもないのに発熱しているときは、ぶり返したことが考えられます。
インフルエンザは、2日~3日後に熱が下がりますが、ぶり返しは熱が下がった後に起こりやすい傾向にあります。
特に乳幼児や学童期の子供は熱をぶり返しやすいので注意してくださいね。
鼻水
風邪の場合、くしゃみ、鼻水など症状が出てから熱が高くなりますが、インフルエンザは高熱と関節痛と同じ時期に鼻水の症状があらわれます。
鼻水は、どろどろとして、黄色や緑色っぽくなります。
症状が長びくときは急性副鼻腔炎を起こしている可能性が高いのでインフルエンザの症状が改善して鼻水が残っているときは耳鼻咽喉科などで診てもらうと良いですね。
咳
インフルエンザも風邪と同じように咳が出ます。
咳はかかり初めの時にでたり、熱が下がって治ってきた頃にもでます。
咳が続く時は気管支や粘膜に炎症を起こしているため、咳が止まらなくなったり、痰を上手く出すことができず咳が出ることがあります。
喉の痛み
ウイルスは口や鼻を通して体の中に入り込んで増殖します。
熱が下がっても喉の炎症はまだ治まっていないので喉の痛みは続きます。
また、インフルエンザが流行る冬は乾燥する時期でもあるので、乾燥が原因で喉の痛みが続いたりすることもあります。
加湿器などを使って湿度を50〜60%くらいに調節するのが良いですね。
下痢
インフルエンザにはいくつかの型がありますが、呼吸器系に症状が出るA型に対して、B型は消化器系をメインに症状があらわれます。
熱はA型ほど高く出ませんが、下痢や腹痛など症状が見られます。
めまい
熱が下がった後にめまいの症状が出ることがあります。
高熱によって体のバランスを保っている耳の器官などに何らかの異常が起こりめまいが起きると言われています。
また、抗インフルエンザ薬の副作用でめまいが起こるとこともあります。
めまいが強い時は、吐き気などの症状もあらわれることがあるので、ひどい時は安静にするようにしてください。
インフルエンザ解熱後の注意点
インフルエンザが治ったと思っても、ぶり返すことがあります。
熱が微熱程度に下がっても咳や鼻水の症状が出ているときは、完全に治ったとは言えません。
どのようなことに注意すれば良いのか説明します。
毎日体温を測定する
解熱しても数日は体温を毎日測定するようにします。
インフルエンザは、朝に体温を測って熱が下がったと思っても夕方頃に再び高くなることがあります。
朝と夕方の2回体温を測り、平熱に戻ったことを確認するようにしてください。
マスクを着用
感染力が強いウイルスですが、熱が下がっても咳をしたりくしゃみや鼻水が出ている期間はウイルスが体の中に存在しています。
会話の最中に咳やくしゃみなどをして、ウイルスが飛び散らないようにマスクを着けて感染を防ぎましょう。
鼻をかんたティッシュもそのままごみ箱に捨てるのはなく、ウイルスが空気中に浮遊するのを防ぐためビニール袋などに包んで捨てると良いでしょう。
手洗い
手にはさまざまな雑菌が付着しています。
ウイルスの付いた手でドアノブや手すりを触り、他の人が同じ場所を触った時に感染する確率が高くなります。
こまめな手洗いで感染を防ぎましょう。
水分補給
熱が出たり下痢をすると脱水になってしまいます。
喉の粘膜が乾燥するとウイルスが付着して症状をぶり返してしまうこともあります。
水や麦茶などノンカフェインの飲み物で水分を摂るようにして下さいね。
外出を控える
解熱してもウイルスが全て出たわけではありません。
熱が下がると楽になるので外出したくなりますが、解熱して2日間、症状が出てから5日間は自宅で安静にしましょう。
まとめ
インフルエンザは、解熱後の注意点などについて解説しましたが、参考になりましたか?
感染力が強いので、かかってしまった時は自宅で安静にするようにしてくださいね。
子供は法律で決められた規則がありますが、大人の方は決まりはないので無理せず外出や出勤は控えるようにしましょう。