マイコプラズマの症状と治療法を子供・大人別に解説!仕事への影響は?

風邪をひいたり、感染症にかかるとそれぞれの病気に対して特徴的な症状がでますよね。

マイコプラズマは、咳が止まらなかったり高熱が出ることが特徴ですが、子供を中心に若い年代の方がかかりやすい病気です。

症状も風邪と似ているので、気づかぬ間にマイコプラズマにかかっていることもあります。

しかしこれは若年層だけの病気ではなく、大人にもその症状があらわれます。

今回はマイコプラズマの症状と治療法を、子供・大人ごとにまとまめしたので参考にしてみて下さい。

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マイコプラズマの子供にあらわれる症状

感染症や風邪などにかかると、細菌やウィルスなどが体に侵入してさまざまな症状を引き起こします。

マイコプラズマは、細菌やウィルスの感染ではなく、微生物の感染によって症状が出ます。

 

主な症状は、長期間に渡って続く続く咳や発熱などですが、合併症にも注意が必要です。

それでは、子供がマイコプラズマにかかった場合は、どのような症状が現れるのでしょうか。

・38℃以上の発熱
・乾いた咳
・倦怠感、
・頭痛
・喉の痛み
・耳の痛み

 

咳や発熱を特徴とする感染症ですが、咳は感染してからすぐに出るのはなく、約3日~7日間経過してから出始めて徐々に激しくなります。

咳は、約1カ月間も続くことがあり、痰の絡まない乾いた咳が出ます。

 

マイコプラズマ肺炎は、気管支や肺などに影響が少ないため、一般的な肺炎と違ってぜーぜーするような呼吸音が聞かれることはありません。

そして、一般的な肺炎のように呼吸系だけに症状が出るだけではなく、中耳炎になったり、皮膚炎や髄膜炎など他の症状を引き起こすことがあります。

マイコプラズマの子供への治療法

細菌やウィルスなどに感染すると、それぞれ菌の特徴に合わせた薬を使って治療を行います。

マイコプラズマは、通常は抗生物質の内服薬を用いますが、マイコプラズマ菌の特性上、細胞壁がないため使える薬が限られてきます。

 

抗生剤を途中でやめたり医師の指示に従わずに使用すると、薬に対して効果がでない菌が増えてしまうので(耐性菌)、抗生物質は必ず指示に従い内服するようにしてください。

この章では、子供がマイコプラズマにかかった場合の主な治療法を紹介します。

 

内服療法

マイコプラズマの場合、抗菌剤を使うことがほとんどです。

症状が出始めた頃は、マクロライド系の抗生物質を使います。

 

効き目がない時はミノマイシンなどテトラサイクリン系の抗生物質や、オゼックスクラビットといったニューキノロン系の抗生物質を使用します。

子供に抗生物質を内服する場合は約1週間を目安に内服します。

 

安静にする

マイコプラズマ肺炎は熱や咳が出ることがありますが、症状が重くなることは少ないので自宅で安静にしていることで症状が軽くなることがあります。

医師から薬を処方してもらい、ゆっくり休むことで症状が緩和します。

 

対症療法

咳や発熱が主な症状になりますが、解熱剤を用いて熱を下げたり、加湿器などを使用して部屋の乾燥を防ぎ咳を和らげるなど、対症療法を行います。

症状がひどくなることは少ないマイコプラズマ肺炎ですが、抗生物質が効かず全身状態が悪くなったり呼吸困難を引き起こすような時は、入院をして酸素吸入などで呼吸を楽にしてあげます。

 

また食事が進まず栄養状態が悪い時や、激しい頭痛など髄膜炎が疑われるときも、入院が必要になります。

 

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マイコプラズマの大人にあらわれる症状

マイコプラズマは主に子供が多く感染する病気ですが、大人にも感染します。

風邪の症状と似ているため、マイコプラズマにかかっていると見逃してしまいがちですが、いつまでも咳が続くようであればマイコプラズマを疑います。

 

症状が酷くなることがないために自然に治ってしまうこともありますが、大人が感染すると子供と症状の出方に違いがあるのでしょうか?

発熱:通常、38℃以上の高い熱が出ることがありますが、37℃前後の軽い発熱ですんでしまうこともあります。

咳:痰の絡まない乾いた咳が出るようになります。
しつこい咳は約1か月くらい続くのが風邪とは異なる点です。
咳の症状がひどくなると息苦しくなり、呼吸困難を招いたり酸素吸入が必要になる場合もあります。

大人の場合も、子供と同じように咳や熱が主な症状となり、頭痛がしたり体がだるいなど風邪と似た症状が出ることがあります。

マイコプラズマの大人への治療法

マイコプラズマと診断された場合、子供の治療法と同じように抗生物質を用いた内服療法が行われます。

マクロライド系やニューキノロン系、テトラサイクリン系の抗生物質が使われることが多いです。

 

このような抗菌剤は、菌の増殖を抑えて症状を和らげてくれます。

他にどのような治療法があるのかも含めて、詳しく見ていきましょう。

 

内服療法

上記でも説明しましたが、抗生物質による治療を行います。

マクロライド系の抗生物質から開始して効き目がない時は、ニューキノロン系やテトラサイクリン系の抗生物質に変えていきます。

 

マイコプラズマは抗生物質が効きにくい耐性菌も多いため、注意を守らず乱用すると使える薬の数が更に減ってしまいます。

抗生物質は決められた日数を守って飲むようにしてくださいね。

 

安静療法

マイコプラズマにかかった場合は、安静にすることが一番です。

発熱や咳の症状は出ますが、自然に治ってしまうことがあります。

水分や栄養をしっかり摂りながら、安静を心がけるようにしてくださいね。

薬がある場合は、薬を飲みながら休むようにしましょう。

 

対症療法

風邪と同じように、症状に対する対症療法を行っていきます。

但しマイコプラズマに風邪薬は効かないので、咳や熱などの症状が辛い時は医師の診察を受けて、適切な薬を処方してもらってくださいね。

 

熱が高い時は、首周りや脇の下、股関節付近のある太い血管を冷やして熱を下げるのも良いでしょう。

乾燥すると咳がひどくなることがあるので、加湿器などで適度に湿度を保ったり、水分を摂りながら喉の乾燥を防ぐようにしてくださいね。

 

入院

大人がマイコプラズマにかかると重症になることもあります。

特に高齢者など、体の抵抗力の弱い方は重症化しやすいので注意しましょう。

 

咳がひどく水分が摂れない時や、食事ができなくて栄養が不十分な場合は、点滴などから栄養を補給するようにします。

入院すると約1週間くらいで改善するので、症状が重い時は無理せず医師に相談してくださいね。

大人が感染した場合の出勤への影響は?

子供がマイコプラズマに感染した場合、熱が下がり咳も治まると、医師の診察を受けて証明書を記入すれば、登園が認められることが多いですよね。

それでは大人の場合はどうでしょう?

 

マイコプラズマは、咳や発熱など症状が風邪と変わらないため、感染に気づかずに出勤していることもあります。

万が一、マイコプラズマに感染したと分かった場合は、出勤はできれば控えた方が良いと言えます。

発熱していたり、咳がひどい時は、仕事にも集中できずに更に周囲にうつしてしまうことがあります。

 

大人では、マイコプラズマに感染しても出勤してはいけないという決まりはありませんが、周囲に妊娠している方や抵抗力が弱い方がいる場合、感染によって悪影響を与えてしまうことがあります。

 

感染経路は飛沫感染接触感染なので手洗いやうがいを行う時に、周囲に菌をまき散らさないように配慮することも大切ですね。

 

また自分が触った電話機やドアノブなどアルコールや除菌シートなどで拭いてあげると良いでしょう。

そして、咳がひどい時はマスクを着用して周囲の人に感染させないようにしてくださいね。

 

医師を受診して抗生物質が処方された場合は、薬を飲んでいる期間は会社を休むのが理想ですが、仕事が忙しい場合はなかなか休めないですよね。

会社を休めないという方は、マスクをするのはもちのんのこと、会社に一言、報告すると親切ですね。

 

会社によっては診断書を必要とするなど決まりがあったりするので、会社の総務課や人事課などで確認すると安心です。

そしてやはり、それと同時に医師に相談するのが良いでしょう。

 

まとめ

マイコプラズマは、咳や発熱を主症状として風邪と似たような症状が特徴です。

咳が徐々にひどくなるので、熱が出た後で咳の症状が出ている場合は、病院などを受診して診てもらいましょう。

自然に治ってしまうこともありますが、症状がひどくなる場合や長引く場合は、無理せず医師の診察を受けるようにしてくださいね。

参考文献
「新家庭の医学(時事通信社)」
「薬剤耐性マイコプラズマの現状と今後の展望」

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