【まとめ】咳と鼻水が止まらない9つの原因と対処法!熱や痰もでる時は?

咳や鼻水は、長く続くと体に与える負担は相当なものですよね。

咳や鼻水は日常から起こりやすい症状ですが、長期にわたる場合は他に病気を発症している可能性も考えられます。

今回は、咳や鼻水がでる9個の原因とその対処法について紹介いたします。

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気管支炎

風邪が長引いて悪化すると、気管支炎を発症することがあります。

気管支炎には急性と慢性があり、急性の場合は終日から1週間程度で治まり、慢性になると何カ月にも渡って症状が出続けます。

 

症状

  • 発熱
  • 倦怠感

など。

 

原因

主に細菌やウイルスなど、さまざまな菌が原因となって感染します。

慢性気管支炎は、アレルギーや大気汚染、タバコの煙など外的な要素が原因となって症状を発症します。

喉や気管に炎症が起こっているために発熱し、痰はほこりや細菌など雑菌を取り除くため気道粘膜から出る分泌物を痰の状態で外に出しています。

 

治療法

気管支炎の治療法は、対症療法で症状を軽くします。

熱があれば解熱剤を用いたり、咳止めや痰を出しやすくする去痰薬などを使用します。

気管支炎では、内科呼吸器内科などで治療が受けられます。

 

気管支結核

気管支にできた結核のことです。

症状が風邪や気管支炎などに似ていることから、結核にかかっていると思わず他人と多く接触して、そこから感染させてしまう恐れがあります。

結核にかかると胸膜炎などを起こして発熱します。

 

症状

  • 白色の痰
  • 喘鳴

など。

 

原因

原因は結核菌ですが、空気感染によって結核にかかってしまいます。

結核に感染した人と会話をして、咳やくしゃみなどを浴びてしまうと感染する確率が高くなります。

 

治療法

内服療法にて抗結核剤の治療を行いますが、状態によっては入院治療が必要になることがあります。

風邪に似た症状で咳なども出ることから、内科にかかるという方もいるかもしれませんね。

咳が長く続いて呼吸器系の症状がある時は、呼吸器科を受診するようにしましょう。

 

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気管支喘息

気管支喘息は気道の粘膜が腫れて狭くなり、呼吸するのが辛くなります。

喘息は、明け方や気温の変化などで発作が起こることがあります。

 

症状

  • 粘り気のある痰
  • 喘鳴
  • 呼吸困難

など。

 

原因

気管支喘息は、ダニやカビ、ペットの毛などハウスダストや環境汚染などが原因で起こります。

これらのアレルゲンが体内に侵入すると、免疫細胞が刺激を受けて炎症を起こし気管支が狭くなってしまいます。

 

治療法

気管支拡張薬で狭くなった気道を拡げる治療や、気管支の炎症を抑える吸入ステロイドの抗炎症剤で治療をします。

アレルゲンが原因となって症状が起きるので、アレルギー科呼吸器内科を受診して治療を行います。

マイコプラズマ感染症

マイコプラズマに感染すると、咳や鼻水など風邪の症状を主症状とし、マイコプラズマ肺炎にかかっていると気づかいないことがあります。

潜伏期間が14日~1か月と長く、潜伏期間中にも他の人にうつしてしまうことがあります。

マイコプラズマ肺炎は、熱が下がっても咳が出続けることがあります。

 

症状

  • 喉の痛み
  • 発熱(37℃~39℃)
  • 鼻水
  • 体がだるい
  • 喘鳴
  • 呼吸困難

 

原因

マイコプラズマニューモニアの微生物による感染で、肺炎以外にも中耳炎や髄膜炎、皮膚炎など他の病気を併発することがあります。

このように肺炎のほかにも、髄膜炎なども発症するため熱がでます。

 

治療法

抗生物質の内服療法などで治療を行います。

用いる抗生物質は、

  • マクロライド系
  • ニューキノロン系
  • テトラサイクリン系

の抗生物質を用います。

また、抗生物質と併用して咳や鼻水がひどい時は、鼻水や咳の薬など症状に合わせた薬を内服します。

 

風邪に似た症状なので内科を受診する方がほとんどですが、咳や喘息など呼吸器系の症状が悪化するような場合は、呼吸器内科を受診するのも良いでしょう。

検査をしてマイコプラズマ肺炎と診断できれば、内科で治療を受けても問題はありません。

 

アレルギー性鼻炎

花粉やハウスダスト、環境汚染などでアレルギーを発症する方が増加傾向にあります。

アレルギーは大人だけではなく子供にも多く発症します。

栄養バランスが偏ったり、不規則な生活など免疫力が低下するとアレルギーにかかりやすくなります。

アレルギーには、季節性のものや年間を通して症状がでる通年性のものがあります。

 

症状

  • 発熱(微熱程度)
  • 鼻水
  • 鼻づまり
  • くしゃみ
  • 目の充血
  • 皮膚の痒み

 

原因

花粉やダニ、ほこりなど身近にあるものや、食品添加物などが原因となって発症します。

また、ストレスや遺伝も関係することがあります。

 

アレルギーの場合、くしゃみ、鼻水、鼻づまりなどが主ですが、風邪の時と同じように体内に異物(アレルゲン)が侵入すると、外敵と闘うために免疫反応が働き、熱がでます。

 

治療法

アレルギーでは、症状に合わせて治療を行います。

鼻水や鼻づまりを緩和する薬や咳止めなど、どのような症状かでているのかで薬を決めます。

 

また、症状がひどい時や年間を通してアレルギーがある場合は、アレルギー科を受診して原因となる物質を調べ、原因物質に合わせた治療を行います。

季節性の場合は、内科を受診したり耳鼻咽喉科などを受診しても良いですね。

 

インフルエンザ

インフルエンザは冬に流行しますが、これは冬は空気が乾燥するためウイルスが増殖しやすい環境だからです。

感染力が強くウイルスが増殖するまでに時間がかからず、発症すると症状が強くでます。

高齢者や乳幼児など、体の抵抗力が弱い方がかかると肺炎をを起こしたり、症状が悪化することがあるので注意が必要です。

 

症状

  • 発熱
  • 鼻水・鼻づまり
  • 関節痛
  • 咽頭痛
  • 頭痛

など。

 

原因

インフルエンザウイルスが原因となって起こります。

インフルエンザに感染した人が触ったドアノブや手すりなどを触って、汚染された手で食べ物を食べると感染してしまいます。

また、咳やくしゃみなどの、しぶきを浴びると感染してしまいます。

 

治療法

発熱や咳、鼻水などの症状から内科を受診します。

治療には、抗インフルエンザ薬を用いてウイルスが増えるのを抑えます。

また、頭痛や咳、喉に痛みがあるときは、それぞれの症状の合わせた薬を内服する対症療法を行います。

一般的な風邪

風邪は年間を通してかかる症状ですね。

原因菌となるウイルスや細菌はさまざまなので、どの菌に感染したかで症状が多少異なります。

風邪は、免疫力があれば状態が悪くなることはありませんが、免疫力が低下した方や小さな子供は放置すると肺炎や気管支炎などを引き起こすことがあります。

 

症状

  • 発熱
  • 咳・痰
  • 鼻水・鼻づまり・くしゃみ
  • 咽頭通
  • 関節の痛み

 

原因

風邪の多くの原因は、

  • コロナウイルス
  • ライノウイルス
  • RSウイルス
  • アデノウイルス

などのウイルスや、マイコプラズマやクラミジアなどの細菌類が原因となります。

 

風邪にかかった人と会話をしている時に、感染者のくしゃみや咳を浴びることで感染してしまいます。

また、細菌やウイルスの付いた箇所を触って、手を洗わずに食べ物を食べたりすることで感染してしまいます。

 

発熱は免疫機能のひとつで、細菌などが体内に侵入すると体温を高くして菌やウイルスと闘います。

痰は、気道に付着した雑菌を気道の分泌液で絡めて痰として吐き出し、雑菌を排除する役割をしています。

 

治療法

治療は原因となる菌に効果的な抗生物質などが用いられます。

また、状態によっては解熱鎮痛剤や咳止めなど体の症状に合わせた薬剤を内服します。

風邪では内科を受診するのが一般的です。

 

副鼻腔炎

目や鼻の周囲にある小さな穴を総称して副鼻腔と呼んでいます。

風邪などで、細菌やウイルスが副鼻腔に溜まると炎症を起こしてしまいます。

 

症状

  • 粘り気のある鼻水
  • 鼻づまり
  • 咳や痰
  • 発熱

 

原因

風邪の原因菌が引き金となって副鼻腔炎を発症してしまうことがありますが、アレルギー性鼻炎や喘息なども原因となって起こることもあります。

副鼻腔炎にかかると、鼻水が喉や気管支にも流れ込んで気管支炎を起こしたり、中耳炎にかかってしまうこともあります。

 

治療法

抗生剤の内服治療で炎症を抑えたり、ネブライザーを使用するなど症状に合わせて治療を行っていきます。

その他、鼻水を吸い取って鼻腔内を清潔にしたり、症状によっては手術療法を行うこともあります。

胸膜炎

胸膜炎は肺を保護している薄い膜に炎症が起きた病気で、胸に水が溜まってしまう(胸水)病気です。

胸に水が溜まるため、肺が圧迫されて息苦しさを感じるようになります。

 

症状

  • 発熱
  • 胸の痛み
  • 息切れ・息苦しさなど

 

原因

胸膜に炎症が起きますが、

  • ウイルスや細菌
  • 真菌などの感染症
  • がん
  • 膠原病

などが原因となって起こります。

その他、肺血栓塞栓症など、肺の循環が障害されることによって起こる場合もあります。

 

治療法

胸のレントゲンや胸腔穿刺(きょうくうせんし)などで検査を行い、胸膜炎を起こしている原因菌が何であるのか調べます。

検査の結果次第で、細菌やウイルスに有効な薬剤を用いて治療を行います。

 

細菌が原因であれば抗生物質を用いますが、ウイルスの場合は抗生物質が効かないため、解熱鎮痛剤や咳止めなど症状に合わせた治療薬を選んで内服します。

 

病状に応じて胸に溜まった水を抜く場合は、専用の管を挿入して溜まった水を排出します。

胸膜炎では呼吸器科を受診するようにします。

 

まとめ

風邪をひくと咳や鼻水など上気道に症状が出ますが、他の病気が原因で症状が長引くこともあります。

咳や鼻水が止まらないときは、内科や呼吸器内科などを受診して検査を受けるようにしてくださいね。

参考文献
「渋谷内科クリニック 気管支炎の診断・治療」
「川村耳鼻咽喉科クリニック公式ブログ」
「第85回総会会長講演 もう一つの結核:Endobronchial Tuberculosis」
「岩野耳鼻咽喉科サージセンター 副鼻腔炎(蓄膿症)」

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