めまいやふらつきなどが突然あらわれるメニエール症候群。
若い年代に多い病気ですが、この病気が発症する原因は何なのでしょうか?
今回は、メニエール症候群の原因や症状、治療法についてご紹介します。
メニエール症候群の症状とは?
メニエール症候群の症状の中で一番特徴的なのは「回転性のめまい」です。
ふらふら、ぐらぐら、といっためまいではなく、頭の中が回るような独特のめまいを感じます。
また、耳の聞こえが悪くなる「難聴」の症状も多く見られ、それに伴い耳鳴りや頭痛、嘔吐といったものも起こります。
これはメニエール独特の発作で、持続時間は数分から数日と個人差も大きいのが特徴です。
また、メニエールは30代頃の女性に多いとされてきましたが、近年では若い年代の男性も発症が増えてきているようです。
メニエール症候群になる原因
メニエールの特徴的な症状を引き起こすのは、内耳に水ぶくれができるためです。
これが直接的な原因なのですが、何故水ぶくれができてしまうのか?
その原因はまだはっきりとわかっていません。
水ぶくれ(水腫)の原因には様々なものが挙げられていますが、現段階では解明には至っておらず、水分代謝異常、アレルギー、自律神経の異常などといったものではないか?と言われています。
メニエール症候群の治療法
このようにメニエールは根本的な原因が解明されていないため、完治することは難しい病気です。
完治の為の治療法が解らないため、治療ではメニエールの特徴的な症状を引き起こす水腫を治すことが重点的に行われます。
内服薬による治療
まずは利尿剤を内服し、水腫内の圧を下げめまいや難聴が良くなるのかを確認します。
また、内服薬に鎮静剤が使用されることもあります。
これは強いめまいの反応を抑制するためです。
東洋医学の面から、メニエール病の治療に漢方を使用することもあります。
体内の余分な水分を排出する効果のある漢方が処方されます。
主治医とは別のところから漢方を処方してもらう場合には、主治医に漢方を確認してもらってから服用するようにしましょう。
手術
この治療で成果が得られない場合には、水腫を取り除くための手術を行うこともあります。
手術は薬の服用でも成果が得られず、日常生活が困難なほどめまいに悩まされている場合に用いられる方法ですので、頻繁には行われません。
手術には、手術後に聴力が失われてしまうものもありますから、主治医とよく相談し熟考した上で判断しましょう。
生活改善
それ以外には、生活の改善が必要となるでしょう。
メニエールの発作は疲労が蓄積している時に起こりやすくなるため、強い疲労を感じる前に休息をとる、しっかり睡眠をとるということが大切です。
また、精神的ストレスも発作の要因となりますので、普段からなるべくストレスを溜めないように気遣う必要があるでしょう。
発作が出たら・・・
メニエールのめまい発作が出てしまった時には、すぐに横になれる場所へ移動し、安静にしましょう。
出来れば光や音のない、静かな場所で安静にするのが一番です。
発作の間は光や音に敏感になり、吐き気を催してしまうことがありますから、目をつぶってゆっくり休んでください。
日常生活で気を付ける点
メニエールの治療中は、余分な水分を体に貯めないことが必要となります。
塩分を控えて水分を体内にため込まないようにし、水分の過剰摂取に気を付けて生活してみてください。
また、体内の血流が悪くなるので喫煙も良くありません。
出来れば禁煙、難しければ本数を減らすなどして工夫しましょう。
まとめ
一度発症すると完治の難しいメニエールは、一生付き合うことになるかもしれない厄介な病気です。
自分はどのような場合に発作を起こすのか、ということを考えてみると、なるべく発作を起こさない生活が出来るかもしれません。
ストレスを溜めすぎずゆっくり休む。
働き盛りには難しいことですが、時間を見つけて心身ともに休める環境づくりをしてみてくださいね。