大人から子供まで感染発症するアデノウイルス。
アデノウイルスの中にもたくさんの種類があり症状も異なってきます。
今回は、そんなアデノウイルスの潜伏期間や治療法を紹介します。
アデノウイルスの潜伏期間
アデノウイルスの潜伏期間は、一般的にはウイルスに感染してから5日~7日程度と言われています。
インフルエンザウイルスは皆さんも知っている有名なウイルスですが、そのインフルエンザの次に多く検出されるのがアデノウイルスです。
アデノウイルスの感染経路は感染者からのせきやくしゃみなどの飛沫感染。
そして体液、血液、便などの排泄物に間接的に接触してしまう事で感染されている事が確認されています。
このアデノウイルスの厄介なところは感染力が非常に強いという事です。
ドアノブ、手すり、蛇口など高頻度接触面を触った事で感染するケースが多く、子供たちは口や目を触ったり遊び中にくしゃみをしたりしますので保育園や幼稚園では必ず感染が拡大してしまいます。
自分が感染しており潜伏期間中という事を知らずにいつも通り接していると周りに感染を広めてしまっていたというケースもたくさんあります。
アデノウイルスで大人にあらわれる症状
発熱
アデノウイルスの潜伏期間を経て発症してから最初に訪れるのが38°を超える高熱です。
その他にも頭痛・両肩の重み・喉の痛みなども同時に発症します。
しかし、この発熱は安静にしているとすぐに熱は下がり落ち着きます。
アデノウイルスの場合は熱さえ下がれば、インフルエンザとは違い食欲は落ちないケースが多いのです。
食欲があるようなら、いつも通りご飯を食べても問題ないでしょう。
目の症状
発熱と同時に目の症状が出てきます。
充血や目ヤニが止まらなくなります。
1週間から長くて10日程度治まらないでしょう。
厄介なのがそこから流行性結膜炎に発展してしまう可能性があるという事。
そうなると目の激しいかゆみや、涙目、充血、時にはまぶたが腫れて熱を出す事があります。
直接手で触る事はせずに清潔に保ち、できれば眼帯を装着する事をお勧めします。
下痢
下痢は子供が発症する事が多いのですが、大人の場合も特定のアデノウイルスを含んでいると胃腸炎を引き起こす可能性があります。
胃腸炎になると嘔吐や下痢が続いてしまう事があります。
この場合は食事を摂るのは困難ですので、こまめに水分を補給し脱水症にならないように気を付けましょう。
アデノウイルスの治療法は?
アデノウイルスは感染力の非常に強いウイルスですが、発症しても重症化するケースは比較的少ないです。
安静にしていれば自然治癒する場合がほとんどで、時間の経過と共に元気になっていくでしょう。
現在、アデノウイルス菌全般に対するワクチンや抗生剤には特効薬というものがありません。
だからと行って自分で判断して病院にも行かないという考えに至ってしまいそうですが、それは少し危険です。
病院で診察を受けて、アデノウイルスと診断されると抗生剤が処方されます。
アデノウイルス自体にはあまり有効ではありませんが、アデノウイルスに感染していると体の免疫力が低下しています。
その際に結膜炎、肺炎、膀胱炎、胃腸炎などを発症する可能性も高いですし、他のウイルスもダブルで感染する可能性だってあります。
だから、抗生剤を飲んでこれ以上悪化しないように努める事も大事なのです。
特に高齢の方や入院している方は免疫力が低下しているので要注意が必要です。
まとめ
アデノウイルスの一番の脅威は感染力です。
一度、感染すると大人でも初めの数日間は苦しいでしょう。
加えて完治してもウイルスの排出期間(完治してから2週間程度)はまだ続いているので、職場によって病院・介護・食品関連の会社では出勤停止をお願いされるケースもあります。
潜伏期間から発症・症状そしてアデノウイルス菌が体から排出される期間というものを正しく理解して、感染を防ぐ努力が大切ですね。