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本記事は、下記の医学文献などに基づき口腔外科医が執筆いたしました

顔がかゆくてたまらない!

これは老若男女問わず、誰でも経験があるのではないでしょうか。

今回は、顔がかゆくなる7つの原因と対処法についてまとめ、使用される薬についても触れています。

以下に紹介する症状にマッチする場合には、是非その対処法を参考にしてみて下さい。

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湿疹

湿疹とは、皮膚に現れる炎症性変化のことを言います。

皮膚炎と同じと考える向きには反論もありますが、湿疹皮膚炎群としてひとくくりで扱われることもあります。

 

湿疹は、皮膚に加わる外来刺激や、生体側の異常、体質などの要素が絡み合って相互に作用して発症すると言われています。

湿疹の症状

原因となる物質に接触を起こした皮膚に、丘疹(きゅうしん)・小水疱(しょうすいほう)などの点状変化や、紅斑(こうはん)や丘疹などの混在型変化、かゆみが三大徴候とされています。

 

紅斑とは、皮膚に現れる赤い斑点のことで、毛細血管が炎症のために拡張した状態です。

丘疹とは皮膚が小さく盛り上がったもの、小水疱は小さな水ぶくれのことです。

 

経過が長期化すると、多彩だった皮膚症状は単調になります。

湿疹の治療法

湿疹の原因となったものを除去し、副腎皮質ステロイド剤の軟膏を塗布します。

かゆみが激しい場合は、抗ヒスタミン薬を使います。

接触性皮膚炎

皮膚炎を生じさせる可能性のある物質に接触したことで生じた皮膚炎のことです。

一次刺激性皮膚炎ともよばれます。

接触性皮膚炎の症状

原因となる物質が接触した部位に、紅斑や丘疹、小水疱を形成します。

ひどくなれば、びらんとよばれる皮膚がただれた状態になったり、小水疱同士がくっつき大きく成長する場合があります。

びらんや水疱部には、かさぶたが出来ます。

 

自覚症状としては、かゆみが激しいですが、症状によっては熱さやチクチクした感じを感じを訴えることもあります。

落ち着いたのち、色素沈着が残る場合も認めます。

接触性皮膚炎の経過

通常は、原因物質の皮膚への接触を断つことで、かさぶたが剥がれる様に短期間のうちに治ります。

けれども、職業上どうしても原因物質との接触を断つことが出来ない場合や、日常生活で接触しやすいものが原因の場合は、長期化し慢性皮膚炎に移行します。

接触性皮膚炎の治療法

原因となった物質を特定し、その除去を図ります。

その上で、副腎皮質ステロイド剤の軟膏を使います。

かゆみを伴う場合には、抗ヒスタミン薬を処方します。

参考文献:「日本皮膚科学会雑誌 接触皮膚炎診療ガイドライン」

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アレルギー性皮膚炎

アレルギー性皮膚炎も接触性皮膚炎に非常に似ているため、そのひとつという考え方もあります。

アレルギー性皮膚炎の症状

接触性皮膚炎の症状と似ています。

接触性皮膚炎との症状の違いは、接触性皮膚炎の経過が比較的、単調であり、色素沈着を起こすことは稀です。

 

アレルギー性皮膚炎では、湿疹三角(しっしんさんかく)にある経過をたどります。

湿疹三角とは、湿疹によって生じる症状の形態変化を三角形に配置して表現した図のことです。

 

まず紅斑から症状が始まります。

紅斑が丘疹に変わります。

紅斑からいきなり落屑(らくせつ)という表皮が剥がれ落ちた状態になることもあります。

 

丘疹は小水疱へと変化し、やがて膿疱という水疱が化膿した状態になります。

小水疱や、膿疱はいずれ破れ、内部の液体成分が流出し湿った状態になります。

流出した内容液が固まり、そして落屑します。

アレルギー性皮膚炎の治療法

アレルギーの原因となる物質を特定し除去します。

副腎皮質ステロイド剤の軟膏の塗布と、かゆみ対策で抗ヒスタミン薬の内服薬を使用します。

光接触性皮膚炎

光毒性接触性皮膚炎や光アレルギー性接触性皮膚炎ともいいます。

接触性皮膚炎の原因が、光であるタイプの皮膚炎です。

紫外線が原因となる場合が多いです。

 

光接触性皮膚炎には2つのタイプがあり、光毒性と光アレルギーに分けられます。

一般的に、光接触性皮膚炎といえば後者の光アレルギー性接触性皮膚炎を言います。

 

光毒性接触性皮膚炎は、物質と紫外線が反応し活性酸素が発生することで、細胞が障害されるタイプの皮膚炎です。

光毒性物質としては、タール化合物や染料、その他いろいろな薬物が挙げられます。

 

光アレルギー性接触性皮膚炎は、アレルギー反応によって皮膚炎が起こるものです。

光に対して感作を起こすことが必要とされ、免疫細胞の一種であるT細胞が関与します。

光接触性皮膚炎の治療法

原因となる物質を特定し、その除去を図ります。

それと同時に日光を避けるようにし、外出時にはサンスクリーン剤を使用させます。

皮膚炎部位には副腎皮質ステロイド剤の塗布を行います。

かゆみを認める場合は抗ヒスタミン薬を用います。

アトピー性皮膚炎

アトピー性皮膚炎はアトピー性湿疹とも言い、乳幼児や小児によく見られる湿疹でアレルギー反応と関連がある皮膚炎を言います。

アトピー性皮膚炎の症状

年齢に応じて変化する特徴があります。

乳幼児では、頭部や顔面に滲出液を伴う紅斑として現れます。

それが全身に拡大していきます。

 

年齢とともに滲出傾向は低下し、乾燥傾向に変わります。

幼児から小児期にかけて乾燥傾向に拍車がかかり、落屑が広範囲に及びます。

サメ肌を示すことが多いです。

アトピー性皮膚炎の治療法

なるべく早急にかゆみを取り除くことが求められます。

皮膚症状と因果関係が明確な食物があれば除去します。

 

皮膚炎部位には、副腎皮質ステロイド剤の軟膏や免疫抑制剤であるタクロリムスの軟膏を使います。

かゆみ対しては抗ヒスタミン薬を投与します。

乾燥傾向に対しては保湿剤も有効です。

脂漏性皮膚炎

脂漏とは、皮脂が過剰に分泌されることです。

脂漏性皮膚炎とは、脂漏部位に選択的に起こった皮膚炎のことです。

また、脂漏性湿疹とも言います。

脂漏性皮膚炎の症状

毛孔に一致した点状の紅斑や丘疹から症状は始まります。

次第に拡大し、そして増え、互いに融合していきます。

落屑やかさぶたになることもあります。

 

かゆみについては軽度に認めますが、無いこともあります。

脂漏性皮膚炎の治療法

軽症であれば抗真菌剤を使いますが、中等度以上であれば副腎皮質ステロイド剤の軟膏を使います。

ビタミン剤を処方することもあります。

スキンケアも重要で、洗顔や洗髪をしっかり行い、清潔な状態を保つようにします。

全身性接触皮膚炎

原因となる物質に感作が成立したのち、繰り返し皮膚に接触することで生じ、強いかゆみを伴う皮膚炎が接触した範囲を超えて、全身に広がっていく皮膚炎です。

全身性接触皮膚炎の症状

全身に広がる紅斑や湿疹を認めます。

かゆみは非常に強い上、全身に及びます。

全身性接触皮膚炎の治療法

副腎皮質ステロイド剤の軟膏や内服薬を処方します。

かゆみに対しては抗ヒスタミン薬が効果的です。

まとめ

顔にかゆみをもたらす病気には、接触性皮膚炎、アトピー性皮膚炎、脂漏性皮膚炎などが挙げられます。

これらを疑う時は、皮膚科を受診することをお勧めします。

こうした皮膚炎の治療には、原因となる物質を特定・除去したり、副腎皮質ステロイド剤の軟膏を使ったりします。

 

かゆみには、抗ヒスタミン薬が効果的です。

脂漏性皮膚炎の場合は、抗真菌剤や副腎皮質ステロイド剤を使いますがスキンケアも大切です。

参考文献
南山堂 皮膚科学
南山堂 医学大辞典

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