この記事は以下の参考文献などを元に、エビデンスに基づいた情報のみをご紹介しています。
「気管支喘息に対する温泉療法とエゴマ油食の効果」
「公益財団法人 日本医療機能評価機構HP」

喘息によい食べ物や飲み物はあるのでしょうか?

食べ物・飲み物は医薬品のように効果を発揮するために、化学的に精製されているわけではありませんので強い効能は期待できません。

しかしそれでも、喘息やアレルギーによいことが期待され国内外の研究で検証された結果、有効性が確認されたものがあります。

ここでは、それらの食べ物や飲み物を中心に見ていくことにしましょう。

 

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喘息予防によい食べ物・飲み物

まずは、喘息の予防に効果の期待できる食べ物や飲み物から紹介していきましょう。

 

エゴマ油

青シソ(大葉)の変種である、エゴマ(荏胡麻)と呼ばれる草の種子から採取される油です。

エゴマの種子は古来、五平餅のタレに使われてきました。

脂肪酸(α-リノレン酸)が60%含まれているのが特長で、健康志向の高い人が、サラダやスープ、パスタなどにかけて食べたりしています。

 

日本では岡山大学の岡本誠医師らが、温泉療法と併せてエゴマ油食を喘息患者14名に8週間摂取させたところ、呼吸機能が改善したことを確認しています。

国内の他の試験でもエゴマ油を喘息患者に1日15gドレッシング・マヨネーズ代わりに2週間摂取させたところ、呼吸機能が改善したという報告があります。

「気管支喘息に対する温泉療法とエゴマ油食の効果」

 

魚油(EPA、DHAなど)

これはデンマークの研究ですが、妊婦500人以上を対象とした試験を実施しました。

妊娠30週から出産時までの間、試験対象者の約半数に魚油(EPAやDHAなどを含むオメガ3系高度不飽和脂肪酸)を、別の約半数にオリーブ油をそれぞれ1日あたり2.7 g摂取させました。

その結果、オリーブ油を摂取した群と比較して、魚油摂取軍は16年後の子どもの喘息発症リスクが低下したという大規模なものがあります。

 

乳酸菌

喘息は蕁麻疹、鼻水、皮膚炎などと並ぶアレルギー反応の現れ方の一つです。

これらのアレルギー反応は、体内で免疫グロブリンEタンパクが多く発生することで、免疫機能を調整している2つの細胞(Th1細胞とTh2細胞)のうち、体内でTh2細胞が過剰に増やしてしまい、免疫機能のバランスが崩れるために起こることがわかっています。

 

また、乳酸菌にはバランスの悪くなった免疫機能を、Th1細胞とTh2細胞のバランスがよくなるように改善していくはたらきがあることがわかっています。

海外の研究ですが、妊婦・授乳中の母親または2歳未満の乳幼児に乳酸菌摂取により、体内の免疫グロブリンE量を減らすことが確認されています。

また海外の別の試験では、妊娠中の乳酸菌摂取が子供(2~7歳)のアトピー性皮膚炎を減らすことが確認されています。

 

一方で、乳酸菌の摂取が喘息やアトピーの改善にはつながらないという試験結果もありますが、乳酸菌の毎日の摂取が腸内環境を整えることは立証されており、腸内で善玉菌として体の健康に寄与する乳酸菌には世界中の研究者が注目しています。

核酸を多く含む食品

中学生や高校生の理科の授業で習った、DNA(デオキシリボ核酸)やRNA(リボ核酸)を多く含む食品です。

具体的にはサケの白子、食用酵母、豚由来コラーゲン、鶏冠抽出物、サメ軟骨などから抽出した核酸を配合した食品です。

 

動物試験レベルですが、九州大学の須藤信行教授は、ヒトの赤ちゃんの腸内細菌をマウスの腸内に移植し、そのマウスに核酸を多く含む食品を摂取させました。

その結果、血中の免疫グロブリンEの濃度が低下することを確認しており、核酸成分が乳酸菌同様、免疫機能を調整している2つの細胞(Th1細胞とTh2細胞)のバランスを調整する機能があることを示しています。

 

 

喘息に悪い食べ物・飲み物

次に喘息を悪化させる原因となりうる食べ物について見ていきましょう。

 

エビ・カニなどアレルゲンとなる食品

アレルゲン(アレルギー誘発物質)となる食品は喘息の発作を引き起こす場合があります。

アレルゲンとして代表的なものに、

  • エビやカニなどの甲殻類
  • 魚類
  • 小麦
  • ソバ
  • 乾燥果物
  • ピーナッツ

などが挙げられます。

乳幼児では卵、牛乳などを摂取するとアレルギー症状として喘息の発作が出てくることがあります。

 

刺激性の強い食品

喘息は気道が炎症している状態です。

 

ここにトウガラシやコショウなどの刺激性の強い香辛料などを食べると、気道を刺激して炎症を強くしてしまうおそれがありますので控えるべきでしょう。

 

亜硫酸塩

ワインなどで酸化防止剤として使われる亜硫酸塩という食品添加物には、重篤な気道の過敏反応を招くことが知られています。

よって喘息患者は、亜硫酸塩を摂取しないようにすることが喘息ガイドラインでは推奨されています。

 

健康志向の高い人向けに、亜硫酸塩を使わないワインも出てきています。

アルコール

約半数の日本人は、お酒を分解する酵素(アルデヒドハイドロゲナーゼ)がうまく働かず、飲酒時に毒性のあるアセトアルデヒド濃度が血中で上昇します。

血中にアセトアルデヒドが増えることで、ヒスタミンが体内で分泌されることで喘息症状が悪化しやすくなります。

参考文献:「公益財団法人 日本医療機能評価機構HP」

 

 

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咳を抑える効果のある飲み物

最後に、咳を抑える効果が期待できる飲み物はどのようなものがあるのでしょうか?

ここでは、以下の3種類の飲み物をおすすめしたいと思います。

 

ショウガ紅茶

ショウガ紅茶は薄切りのショウガを紅茶に入れて作ります。

ショウガの味と香りが紅茶に溶け込んで、美味しいハーブティーとなります。

 

熱くして飲むと気道の炎症に刺激を与えてしまうので少しさましてから飲みましょう。

あたたかいショウガ紅茶を飲むと体がじんわりと温まることで、痰がきれやすくなり、呼吸も楽になることが期待できます。

 

はちみつレモン

ショウガ紅茶と同様、美味しくて体が温まる飲み物です。

体を温めるのが目的なので、温めて飲みましょう。

 

咳や喘鳴などで疲れてしまった体を回復させたいときは、はちみつに含まれるブドウ糖は吸収性が高く、ビタミンCを豊富に含んだレモンを溶かしたはちみつレモンの飲用はとても効果的です。

 

梅昆布茶

梅に含まれる

  • リンゴ酸
  • クエン酸
  • コハク酸

などの有機酸がほどよい酸味を。

昆布に含まれる、

  • カルシウム
  • リン
  • 亜鉛

などのミネラルがほどよい塩味・旨味を醸し出し、これも美味しく体を温めてくれます。

体が温まることで、咳や痰を鎮めやすくなることが期待できます。

まとめ

今回は喘息に何らの影響を及ぼす可能性のある食べ物・飲み物について見ていきました。

お薬と違い、食べ物・飲み物は喘息の症状をピタリと抑えるという効果はありません。

でも、気道の粘膜を刺激しない食べ物、収縮した気道を広げてくれる方向に働く飲み物を摂るようにすることで、発作が出にくい体作りをすることはできます。

発作に直接関係するエビやカニ、ソバ、ピーナッツなどがアレルゲンとなる場合は、これらを食べないようにすることが大切なのは言うまでもありませんね。

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