数年周期で流行がやってくると言われるマイコプラズマ。
咳や発熱といった症状があることはみなさんご存知でしょうが、下痢などの消化器症状が現れる方もいるのです。
そこで今回は、マイコプラズマが引き起こす下痢などの諸症状について詳しく調べてみました。マイコプラズマに対する知識を深めていき、感染を防ぎましょう。
下痢をはじめとするマイコプラズマの諸症状
マイコプラズマのほとんどは、気管の炎症を引き起こす呼吸器疾患の症状を呈しますが、消化器症状を引き起こすことも稀にあるのです。
マイコプラズマを発症した患者の25パーセントは嘔気、嘔吐、下痢などの消化器症状が出現すると言われていますが、その原因はどこにあるのでしょうか?
マイコプラズマという病原微生物に対する第一選択薬は、マクロライド系の抗生物質です。
抗生物質は病原菌を退治してくれるのですが、強い薬であるため他の細胞まで破壊してしまうこともあります。その結果、様々な副作用が生じるのです。
軽度なものは下痢・腹痛・嘔気嘔吐などの消化器症状、重度なものはめまい、けいれん、肝臓・腎臓などの重い障害などとしてあらわれます。
かつてマクロライド系でこの病気はほとんど対処できていたのですが、近年では耐性菌も増えてきており、この薬だけでは対処できなくなりつつあります。
そのため耐性菌に感染している人には、テトラサイクリン系、ニューキノロン系の薬を使い治療にあたります。
テトラサイクリン系は吐き気、光過敏症、血便など、ニューキノロン系は発疹や下痢といった副作用があるため使用時には自身の体調の変化に気をつけるようにしましょう。
また、テトラサイクリン系は成長過程に子供に使用すると骨が黄色くなるため8歳以下の子どもには用いられません。
いつになったら社会復帰できる?
学童期には、学校保健安全法でどのような対応をすべきかが決まっていますが、それ以外の場ではそのようなものはありません。
マイコプラズマは長期化する病であり、菌が体内にとどまる時間も長いため他者へ感染させるリスクが高いといえます。
症状が軽くなってきたからといって自己判断で人混みを出歩いたりせずに、きちんと医師の許可を得てから日常生活に戻りましょう。
社会人として、仕事など自分の役割を果たそうとすることは大切ですが、他者に感染させないような配慮も必要ですね。
マイコプラズマ感染時に気をつけたいこと
マイコプラズマと診断されたら、水分をしっかりとり安静に過ごすことが大切です。
高熱が持続し嘔気や頭痛といった症状が見られるときは、髄膜炎の可能性もあるためすぐに受診してください。
また、中耳炎や発疹、心筋炎などの合併症を併発する可能性もあるため、症状が悪化した場合にもかかりつけ医に診断してもらいましょう。
そして感染時に一番大切なこととして、自分が感染源にならないことです。自宅で安静第一に過ごし、しっかりと病気を治しましょう。
まとめ
マイコプラズマは長期化する病気で感染症であるため、発症時には仕事を休むなどする必要があります。
マイコプラズマは咳、発熱、下痢など様々な症状が出現する疾患です。しかし感染力が弱いため、日々の予防行動をしっかり行えていれば怖い病気ではありません。
うがい手洗いなど基本的なことをしっかり行い、元気に毎日を過ごしましょう。