この記事は、以下の参考文献などを元に、信頼性の高い情報のみ紹介しています。
「大川こども&内科クリニック」
「NIID 国立感染症研究所」
「シオノギ製薬 インフルエンザ」

毎年爆発的な流行を見せ、高熱や体の痛みなど、激しい症状が襲ってくるインフルエンザ。

それによるダメージは抵抗力のしっかりした大人よりも、子供達にとってとても大きなものとなります。

ここでは子供のインフルエンザに関連する情報を、あらゆる角度でまとめました。

ぜひ保存版としてご活用いただき、緊急時はもちろん、普段から予備知識としてご覧いただければ幸いです。

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子供にみられるインフルエンザの症状

インフルエンザでも様々な症状があらわれます。

とくに子供に見られる症状として、どのようなものがあるのでしょうか。

短時間のうちに高熱が出る

最も多いのは急な高熱です。

熱っぽいかな?と徐々に体温が上がるのではなく、多くは夕方や夜になって急に熱が上がってきます。

多くは、朝いつも通り元気に登園、登校出来た子供が、夕方や夜にかけて急に高熱が出て保護者が慌てる、というケースがほとんどです。

 

いつもと様子が違う

朝も日中も元気だったのに、夕方家に帰ってからなんだか元気がなかったり、かんしゃくを起こしたりと、機嫌が悪くなったりします。

「どうしてこんなに不機嫌なの」と思ったら、一度熱を測ってみるとよいかも知れません。

それで発熱していることに気付く場合もあります。

 

食欲がない

おやつも夕食も、普段と比べてあまり食べなくなったりします。

熱や頭痛、節々の痛みで体がだるいので、食欲がなくなってしまうのです。

でも子供は「だるい」という感覚がよく分からないので、「疲れた」などと表現し、ぐったりしたり嘔吐の症状が出たりもします。

 

インフルエンザの診断方法と検査の適正時期

「急に高熱が出る」という事が、インフルエンザを疑うべき症状のひとつです。

ごく初期の症状としては、咳や喉の痛み、鼻水などの症状はほとんどありません。

しかし、発熱とともに頭痛全身の倦怠感筋肉痛関節痛、などが出てきます。

 

症状がさらに進むと鼻水が出ることもあります。

一般的にいう風邪よりも症状が強く、進行が早いことが特徴です。

このような症状が出たらインフルエンザを疑い、なるべく早めに医療機関を受診し、インフルエンザ感染有無の検査を受ける事が大切です。

 

医療機関では、インフルエンザの診断キットがありますので、それを使用して感染の判断をします。

検査は保険が適用されます。

ただ、それほど精度が高くないため、感染して間もない際などには陽性反応が出ない場合もあります。

 

自分でいつウイルスに感染したか、明確には分からない事がほとんどです。

目安としては、既に高熱が出ているなどという時には検査時期として充分でしょう。

 

検査方法は、鼻腔奥より医療用の細く長い綿棒のような物で鼻水を採取します。

鼻の奥の方から採取する必要があるので、苦手なお子さんも多いでしょう。

それを使用して検査薬を使い、インフルエンザA型、B型への感染の診断をします。

自覚症状が弱い時は発症してから間もないことも多いので、インフルエンザに感染していたとしても陰性の結果が出ることもあります。

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インフルエンザと風邪との違いは?

簡単にご説明すると、インフルエンザは流行性です。

そのインフルエンザウイルスが口や鼻から入り、鼻腔の奥や喉の辺りに付き、増殖して体内に広がると感染した、という事になります。

 

気管支炎や肺炎などの合併症の危険もあります。

インフルエンザには治療薬があり、体内でのインフルエンザウイルスの増殖を抑える効果があるので、症状を軽減して回復を早めることが期待できます。

 

それに比べて風邪は一年中あります。

実は治療薬はありません。

一般的に言っている風邪薬というのは風邪症状を緩和させるお薬です。

重症な合併症はほとんどありません。

 

自分や家族がインフルエンザなのか、風邪なのか、まずは家庭で判断するかと思いますが、大きな違いは急な発熱です。

風邪の場合は熱が出ないこともありますが、もし発熱しても多くの場合はだんだんと熱が上がってくる感じです。

子供では風邪で高熱が出ることもありますが、それでも進行具合としては徐々に高くなっていくものです。

熱と共に他の症状も出ていることがほとんどで、発熱の前に鼻水や咳、喉の違和感などの症状があり、ゆっくりと進行していきます。

 

それに比べてインフルエンザの場合は急激に熱が上がる事がほとんどです。

短時間で体調がみるみる悪くなり、高熱が出て関節や筋肉など体のあちこちに痛みが出てきます。

日中はいつも通りだった子供が夕方になって急に元気がなくなり、機嫌が悪くなったり、食欲がなくなったりしてきて、気が付くと高熱が出てぐったりしている、という具合に短時間で状況が変化します。

 

そうなったら、医療機関にまずその旨を伝え、受診します。

医療機関に着いたらインフルエンザの疑いがある事を伝え、ほとんどの場合は他の患者さんと同じ待合室でなく、隔離してもらいます。

子供へのインフルエンザの対処法

それでは子供へのインフルエンザの対処法は、どのようなものがあるのでしょうか。

状況により様々ですが、ここではいくつか有効な方法を見ていきましょう。

医療機関を受診しましょう

まず医療機関に連絡を入れて、症状を伝え「インフルエンザに感染しているかも知れない」という事を伝えましょう。

受診したらドクターの指示を守ります。

 

インフルエンザに感染した場合に抗ウイルス薬を処方されますが、一番最初はなるべく早く服用します。

少しでも早く服用し始めた方がウイルスの増殖を早く抑えることが出来るからです。

2回目以降のお薬も確実に服用させることが大切です。

 

安静にして消化の良いものを与えましょう

熱が出ていることがほとんどですので、安静にさせ、食事がとれるようであれば、消化の良いものを食べさせます。

食欲がなければ無理に食べさせようとせずに、フルーツやスープ、野菜ジュースなど摂取出来そうなものを与えます。

 

水分は小まめに与えることを心掛けましょう。

熱があるので冷たい物を欲しがるかも知れませんが、ほどほどにしておきましょう。

 

お薬を服用させた後に少しだけご褒美としてのアイスクリーム、または粉のお薬を服用させるためにアイスクリームに混ぜて与えたりするというのもおすすめです。

 

解熱剤を使う

解熱剤を処方されることが多いですが、37.5℃以上熱がある場合には処方量や回数を守って服用させます。

服用しても嘔吐してしまう可能性がある場合や、まだ小さい幼児の場合には、座薬が処方されることが多いでしょう。

 

座薬を入れるのを怖がる親御さんがいるかと思いますが、それでは子供はもっと怖がってしまいます。

座薬にベビーオイルなどを少し塗って躊躇せずに、短時間で済ませるようにします。

座薬を入れた後も少しの間ティッシュなどで押さえて座薬が外に出てきてしまわないようにしましょう。

 

解熱剤以外でも熱を下げる

高熱への対処法として、太い血管が通っている首筋、脇の下、大腿骨の付け根部分を冷やしてあげるといいでしょう。

ケーキなどを購入した際に付いてくる、小さな保冷剤を常にいくつか冷凍庫に常備しておき、ハンカチなどでくるんで、それを当ててあげるという方法はオススメです。

 

おでこに「冷えピタ」を貼っても構いませんが、実は「冷えピタ」では熱は下がりません。

本人が気持ちがいいから使いたい、と言うのであれば貼ってあげましょう。

 

水分補給を心掛ける

食事が採れなくても、水分補給は小まめにさせましょう。

冷たい水ではなく常温の水、または白湯が望ましいです。

スポーツドリンクも良いのですが、あまり多く与え過ぎると下痢をしてしまう場合もありますのでほどほどにします。

 

高熱、嘔吐、下痢の症状があるのに充分に水分補給が出来ない場合は、点滴による処置が必要となる可能性があるので、医療機関に連絡をとった上で受診しましょう。

 

子供から目を離さない

インフルエンザに感染した10代くらいまでの青少年期の子供が、抗ウイルス薬を服用し異常行動を起こすという報告があります。

薬との因果関係は定かではないのですが、事例があるのは事実です。

筆者も子供が小さい頃に経験済みです。

 

子供を守るために、治癒するまでは子供から目を離さない事が大切です。

特に寝ている時は安心せずにずっとそばについていて、部屋の窓などには鍵を掛けておきましょう。

 

高熱でうわごとを言ったり、夢遊病の様な症状が出ても慌てず、安心させて寝かしつけ、必ず目を離すことのないようにしましょう。

しかし、痙攣や意識障害、呼吸が苦しそうなど、心配な時は医療機関などへ相談し、専門家の判断を仰ぎましょう。

子供のインフルエンザの薬と注意点

インフルエンザには、いくつか代表的な薬があります。

以下では、それぞれの特徴を簡単に説明していきます。

タミフル内服薬

カプセルとドライシロップ(散剤)があります。

代表的なインフルエンザのお薬です。

インフルエンザ発症後、48時間以内に服用すればとても効果があります。

1日2回、5日間服用します。

 

リレンザ吸入薬

携帯用吸入器に、粉のお薬をセットして吸入します。

きめの細かいお薬で味もほとんどなく、量も少ないので吸入自体が出来れば幼児でも簡単に使用出来ます。

1日2回、5日間吸入します。

下痢、発疹、動悸、吐き気などの副作用がみられることがあります。

 

ラピアクタ注射製剤

主にお薬を服用した際に吐き気があって嘔吐してしまう可能性がある場合、薬を服用出来ない幼児や高齢者などに使用します。

点滴として使用します。

 

イナビル吸入薬

1回の吸入で効果が得られる吸入タイプのお薬です。

使用するのは1回でよいのでとても楽ですが、その1回の吸入を失敗すると効果が得られないので使用する際には注意が必要です。

 

麻黄湯(まおうとう)

漢方薬です。細粒剤で、保険適応剤です。

独特なにおいがありますが、インフルエンザ以外に寒気や頭痛、発熱など、風邪症状にも効果があります。

 

子供のインフルエンザの予防接種での注意点

多くのお子さんは、インフルエンザの予防接種を受けることでしょう。

この章では、予防接種当日に注意すべきポイントをまとめてみました。

当日は、少なくとも以下はおさえておきましょう。

当日に熱がないか

予防接種を受けようとする当日に、熱があると受ける事が出来ません。

微熱程度の場合は、医師の判断で受けることが出来ることもあります。

 

また、接種者本人に卵アレルギーがあると、インフルエンザの予防接種は受ける事が出来ません。

インフルエンザワクチンは卵から作られているためです。

 

腫れや微熱

予防接種後、接種部分である腕が腫れたり、微熱が出る事があります。

しかし多少腫れても特に問題はありません。

 

対処法として、腫れた部分には冷感タイプの湿布を貼るといいでしょう。

注射部分は擦らなければOKで、特に神経質に扱う必要はありません。

 

微熱が出たというのは、インフルエンザウイルスを体内に入れたことにより軽いインフルエンザにかかったという事ですが、高熱でなければ問題はありません。

 

運動を控える

予防接種をした日は激しい運動は控えます。

高熱が出てしまうかもしれませんので、翌朝までは出来るだけ安静にしましょう。

子供のインフルエンザの予防法

ここからは予防法の解説になります。

有効な方法を7つご紹介しますので、お役立てください。

予防接種を受ける

インフルエンザが流行する前に、予防接種を受けて免疫をつけましょう。

予防接種後、およそ2週間で体に免疫が出来ます。

予防接種を受けたからといって、インフルエンザに罹らないというわけではありませんが、感染しづらくなり、もし感染しても重症化せずに症状が軽くすみます。

 

また、ワクチンは毎年流行りを予想して準備されていますが、違う型のウイルスに感染してしまえば、その型のインフルエンザにかかってしまいます。

 

清潔にする

感染者からの飛沫感染を防ぐために、マスクを着用します。

経口感染を防ぐために感染者から遠のき、手洗いを小まめにし、汚れた手で口や鼻を触らない事が望ましいです。

手に着いたウイルスが、口や鼻から体内に侵入するのを防ぐためです。

 

除菌剤を使用する

外出から帰ったら、除菌スプレーなどを衣服に使用したり、除菌剤入りのハンドソープで手を洗いましょう。

外出時に使うために清潔なハンカチを何枚も持つよりも、除菌剤入りのウェットティッシュなどを使用した方が効果的で簡単でしょう。

ウイルスがハンカチに付いて、それをまた使用するとかえって手が清潔でなくなってしまうからです。

 

外出は最小限にする

出来れば人の多い場所に行かない事です。

これはなかなか難しいことですが、インフルエンザウイルスが体内に入らなければ感染する事はないので、外出は必要最小限に抑えることが予防策に繋がります。

 

加湿を心掛ける

空気が乾燥しているとウイルスが飛びやすく、またウイルスは湿度に弱いので部屋では加湿器を使用するといいでしょう。

加湿器は常に清潔を保ち、毎日タンクを洗い、新しい水道水を使用します。

 

インフルエンザウイルスに近づかない

医療機関には、インフルエンザ感染者が多数出向いていることでしょう。

それを院内で100%除去しているとは言い切れないので、極力医療機関へ出向かない事が、インフルエンザのウイルス感染を防ぐことに繋がります。

 

しかし、どうしてもインフルエンザの予防接種などで受診しなければならない場合、受診したい医療機関に患者さんの少ない曜日や時間帯を問い合わせてみましょう。

そして出向いてからも、待ち時間がありそうな場合は少し外出するなどして、医療機関での滞在時間をなるべく短くします。

 

体力をつけ自然治癒力を高める

日頃から睡眠や栄養を充分にとり、体力をつけることを心掛けていると、インフルエンザにかかりにくくなり、もしかかっても重症化を防ぐことができます。

寝不足だったり、疲れが溜まっていると感染しやすくなってしまいます。

保育園や学校にはいつから行ける?

インフルエンザを発症してから5日後、熱が下がってから2日後(幼児の場合は3日後)から、保育園、学校などには行けます。

その他、医師が感染の恐れがないと認めた場合はこの限りではありません。

医療機関にて治癒証明書を出してもらうといいでしょう。

兄弟がいる家庭での注意点

インフルエンザに感染したお子さんに兄弟がいる場合、その子にも感染しないか心配ですよね。

ここでは兄弟間の感染対策を挙げてみました。

日用品を共有しない

家族にインフルエンザ患者がいる場合、感染者と同じタオルを使用せず、もちろん食器も共有しません。

看護する側もお互いにマスク、手洗いを心掛け、手で自分の口や鼻を触らない様にすることが家族内での感染拡大を防ぎます。

 

隔離が望ましい

なるべくインフルエンザ患者は、他の家族とは別の部屋で隔離して静養させてあげることが望ましいでしょう。

兄弟で一緒に遊ぶのも、可哀そうですが治癒するまでは避けた方が良いでしょう。

 

子供がインフルエンザにかかった時の親の仕事に与える影響

子供がインフルエンザにかかると、親の看病が大切になります。

しかし親も仕事をしている方が多いでしょうから、ご自分の職場への配慮も不可欠となってきます。

付き添いが必要です

子供がインフルエンザで園や学校を休んでいる間、親は欠勤しなければいけなくなります。

もしかしたら自覚症状が出ていないだけで、自分も感染しているかもしれません。

職場の方たちにはその旨を知らせておき、マスクを着用したり、なるべく距離を置いたりして、周りに配慮するべきでしょう。

 

子供が治った後

子供が園や学校に通えるようになれば自分も出勤出来ますが、インフルエンザの潜伏期間中であるかも知れません。

心配がなくなるまでは二次、三次感染を防ぐために、マスクをしたり手洗いをしたり、もう少し他のスタッフと距離を置いたりした方が親切でしょう。

まとめ

インフルエンザにかからないためには予防接種を受け、マスクを着用し、清潔でない手で鼻や口をなるべく触らない事です。

小まめに手洗いやうがいを心掛ける事が、身近に出来る対策でしょう。

それでもインフルエンザにかかってしまったら、症状を冷静に観察し、まず医療機関に連絡をして受診します。

医師の指示を守り、処方された薬をなるべく早く服用します。

子供の症状や動向に注意を払い、気になる事があれば医療機関に連絡をとることが大切です。

参考文献:
「大川こども&内科クリニック」
「NIID 国立感染症研究所」
「シオノギ製薬 インフルエンザ」

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